平成12年第2回定例会一般質問
小学校通学路について
1,狭山市では各校の通学路について どのように決定して来 ましたか。
2,新入間川小学校の通学路について 決定経過をどのよう に認識していますか。
3,全校生徒が行き通う校門前の市道について
スクールゾーン化が必要と考えますが、埼玉県警察から正式な回答が得られた今日市の立場はいかがなものでしょうか。
次に、新入間川小学校の通学路について教育長にお尋ねします。
狭山市の取り組み方、関わり方について関係する問題も含めてお伺いいたします。
新入間川小学校の通学路については、狭山市内でもっとも危険な国道16号の横断という課題がありましたが昨年よりPTAの皆さんの多大なるご努力と、それを受けた、狭山市の取り組み、生活環境課の皆様、道路課の皆様などのご尽力によって今日ようやくでありますが、子供達の安全を確保することに、必要最低限の措置は、なされて参ったと考えます。皆様のお力添えに心から感謝するものであります。
しかしながら、国道16号越えという問題は、残念ながらあまりにも大きな課題であります。またそれによって生じたあいさつ橋など横断拠点への接近のためにいくつかの、新たな危険個所が発生するなどいまだに課題もあります。
今回の小学校の移転という課題は、新たなる通学路の新設という大変なテーマを生み出し、狭山市においてもおそらく数十年ぶりの事であったと考えますが、一般に狭山市においては、通学路をどのように決定されて来たのでしょうかご質問いたします。
今回決定の経緯をみるといくつかの課題を提出したと考えますが、新入間川小学校の通学路の決定の経緯についてどのように認識し、教育委員会は、どのように評価していますでしょうか。
古い過去の事例で恐縮ですが、聴くところによりますと、父兄や学校、交通安全協会で決定した通学路が、ある有力な方の都合によって、ある日突然、県警が地元交通安全協会などに何の協議もないまま、変更してしまったことがあったと聴かされました。そのような事は、もはや過去の事であり
今回は、当初より通学路を決定するのは、父兄の権限責任と言うことが示されたことは、先に述べた、自己決定権と自己責任の論理 Subsidiarity補完性原理からしても、学校の示した姿勢は正しかったと考えます。
しかし、当初のお母さん達の混乱と、開校して丸2ヶ月し今日ようやく落ち着き始めた現実は、どうして生まれたのでしょうか、その点についてご指摘申し上げたいと考えます。
すなわち自己決定権と自己責任の原理は、とりわけ複雑な行政機構について知らされていない、市民の立場からすれば、情報公開が前提条件であったことを、是非教訓としていただきたいと思うのであります。
市民に対して自己決定と自己責任を問うのであれば、必要かつ十分な情報の提供を市は積極的に行う義務があったと思います。
昨年、PTA郊外委員会などにおいて、学校が通学路を決めるのはお母さん達ですとおっしゃったとき、大変な混乱が生じたと思います。
なぜならば、そのときお母さん達は、新入間川小学校周辺においてどの道が安全なのか、危険個所はどこなのか、交通安全のための施設はどのような仕組みで敷設されるのか、経費はいくらかかるのか、狭山市はどこまでできるのか。
基本的に、あらかじめ狭山市から示されることなく決定を迫られてしまったのであります。
しかし、お母さんたちは、それでも自分たちで実際に歩いて危険個所を調べ、見つけだし、全校で数十にも上る具体的要望をまとめ上げたのであります。そのときのPTA会長のご努力、役員さん達の並々ならぬご尽力には本当に頭が下がる思いであります。
そのとき狭山市は何をしていたのか、学校教育課は、どのような立場をとっていたのか、確かにお母さん達の切実な要望に応えるために、あいさつ橋の建設を始め道路公団など関係機関に働きかけることの役割に力を注がれていたことは事実であります。しかし細かな問題になると、少々雑ぱくな対応もあったといわざるを得ません。
私は、自己決定、自己責任の原理原則を持ち込むのであるならば、はじめから、生活環境課の道路事情に詳しい職員、道路課の職員とお母さん達の協議の場を設け、交通安全の仕組み、危険個所の理解、道路敷設上の問題点など十分に情報交換がなされていれば、このような混乱は起こり得なかったと考えます。
情報の積極的な公開の場を、学校教育課を始め担当部局が、意識的に保証することが必要であったと考えますがいかがでしょうか。
昨日、ようやくにして、学校教育課、生活環境課、学校長、PTA郊外委員会、との協議の場が設けられ、お母さん達の疑問が鮮明に解消し、今後の課題が双方に自覚できたことには、参加された父兄の皆さんから協議ができて良かったとの感想が生まれております。
そのような相互理解を通して、お母さん達の中からは、通学路の早朝の危険個所横断指導の自主的な延長や、子供達の自動車の確認しづらい危険個所で、地域を越えた立ち草刈りなど自主的な活動が始まっています。
私は、まさしく補完性原理が、すなわち自分たちでできることはまず自分たちでやるという活動が、今小学校の通学路について始まりつつあることをお母さん達に尊敬の念をこめて本議会においてご報告申し上げたいと思います。
いずれにしても、狭山市は、数十年ぶりの新設校通学路の決定と関連施設の短期間での整備という偉業を成し遂げつつあることに、いくつかの問題点は指摘させていただきましたが、関係各位に対し心から感謝し御礼申し上げたいと思います。今後とも児童、父兄、学校の要望に耳を傾け、適切な対応をお願いいたします。
最後に校門前のスクールゾーン化についてであります。言うまでもなく本件は、市が単独で決定できることではありません。すでに県警にたいし、学校長、PTA会長、隣接2自治会長の連名で要望書が提出されたわけでありますが、県警からの正式な文書回答は、どうなっていますでしょうか。
私の調査では、登校時の正門前道路には、30分間に約60台から70台の車両が16号右折進入をしているいるのですが、そのために、3カ所以上の危険個所が発生していおります。
そして何よりも、16号右折横断進入ということは、危険な進入でありますし、同時間帯の進入車両はほとんど、地元生活車両とは関係のない、16号外回り方向または、広瀬橋方向の地域外の迂回車両でありました。世に言う迷惑な「抜け道ドライバーであります」
彼らは、ほとんどの車両が制限速度違反をし学童の安全は様々な施設で保護されていますが、危険個所ではいつ、どのような事故が発生するか、誰も予測がつきません。
県警からの文書回答の出される前段階においては、隣接住民の理解が得られないなどの理由も挙げられていましたが、すでに自治会長自身が要望に賛同し、私がお尋ねした範囲でも、決して住民の理解は不可能ではないと考えます。
国道16号の4車線化などの状況変化をにらみながら県警が現時点でどのような判断に至ったかとしても、狭山市として、教育委員会としては、学童の安全第一に考え要望をし続けていっていただきたいと考えますが、教育長のお考えはいかがでしょうか。
以上、長きにわたりましたが、地方分権の時代にあって現在の問題も絡ませながら質問させていただきました。 私は、地方分権とは、まさしく私たち市町村こそが、主権者である市民の立場に立ちきって、協力と対等の立場で、相対する旧上部機関に対して毅然とし言うべき事を発言していくことこそ肝要と考えます。また市民の参加と協動を求めるならば、なお一層の情報の積極的な公開の姿勢が行政の側に求められると考えます。そして、そのようなとりくみを通してこそ、市民政治の確立がなされると確信いたすところであります。
あらためて、市政に携わるすべての皆さんとともにあらゆる問題、あらゆる事件について今後地方分権を正しく押し進めていく立場から取り組んで行く事をお誓い申し上げるとともに以上執行部の見解を求めまして、
私からの1回目の質問を終わります。
ありがとうございました。