まちづくり・狭山市駅西口再開発事業 (平成22年6月7日)

平成22年第2回定例会一般質問(一問一答制)

まちづくり 狭山市駅西口再開発事業について

◆6番(伊藤彰 議員) おはようございます。

議長のお許しをいただきましたので、未来フォーラム、6番、伊藤彰の一般質問をさせていただきます。

狭山市駅西口再開発事業は、3月25日、ようやくまち開きが行われ、多くの市民、一般利用者が待ちに待った1街区の竣工、供用開始がなされました。手のつけられなかった路面のひび割れ、老朽化など、問題はもちろん一新し、近代的な西口周辺の姿があらわとなりました。歩車分離が行われ、危険な混沌の中にあった駅前広場は安全が確保され、入間川東小学校へ通う子どもたちも快適な歩行者用デッキを通り、安全に通学が行われ始めております。

狭山市駅西口再開発事業の周辺の効果は、入間川区内ところどころでマンションの建設が行われ、さらに、ここ数年手つかずだった中心市街地の空き地も一戸建ての住宅の分譲地ができ、数十棟の住宅の建設が始まっております。また、商店街周辺では、ところどころ店舗や事業所の新築、改築が始まり、中心駅の整備による活性化効果は、このどん底の日本経済の中にあっても確実に歩み始めております。

さらに、狭隘な図書館前通りは、いまだバスの運行はありますが、近い将来バスも路線変更を行うとお聞きしますし、一般車両の交通量も減少し、都市計画道路霞野線へとその流れが変わりつつあり、図書館前通りの危険性が和らぎ始めております。中心市街地活性化のイベント事業では、中でもウォークラリーが3年目を迎え、本年4月10日には、この西口効果もあり、過去2年の登録者数を倍する方が参加し、イベント来訪者も含めて1,500名もの市民が西口周辺で1日を楽しんでおりました。

地域の先輩が私にこう言いました。「細かなことはあるかもしれないが、この西口をとにかくやったことは、狭山市にとって、入間川にとって大きな進歩だ」。全くそのとおりだと思います。市長を初め、ご理解とご協力をいただいたすべての地権者の皆様、関係各位に改めて感謝を申し上げたいと思います。

さて、そのことを押さえた上で、本日の一般質問は、狭山市駅西口再開発事業のふぐあい箇所や市民から改善要望が出ている課題について、順次市としての考え方、対応策などについてお尋ねしてまいります。なお、私たち未来フォーラムといたしましても、去る3月25日のまち開きの当日から調査を開始し、会派として全施設について視察、見回りも行い、さらに、現場で管理を行っている方、利用している方から生の声をいただき、それを踏まえ論点を整理し、4月22日に28項目に及ぶ内容の要望書をまとめ、市長あてに提出させていただいております。本日の質問の意図は、個々の問題の対処方針について市の見解を明らかにしていただくとともに、これらの問題の原因、2期工事や全体事業の終結までに改善すべき点などについて議論を喚起することを目的としております。西口推進派である私としては申し上げづらいこともありますが、毎日毎日利用する市民のために、一生懸命、意見、ご批判に耳を傾け、取りまとめた内容です。少々手厳しい内容もありますが、市長を初め関係者の皆さんにはご理解いただきたいと考えます。

具体的内容は、今回8点質問いたします。1回目の質問では、先に四つの点について質問いたします。

まず初めに、外部エスカレーターの照明について質問いたします。

この点については、私は3月26日未明の信号機点灯式のときから指摘させていただきましたが、当初は、夜間、外部エスカレーターが大変暗く、踏み外し等の事故の危険がありました。特に、ペデストリアンデッキからおりるときに大変危険で、事故の起こらぬことを祈っておりました。現時点では、執行部の早急な対応もあり、私たちの指摘も含めて仮設の蛍光灯がドラムリールで引かれた電源によって明かりを点灯しております。

今後、外部エスカレーターの照明は最終的にどのような対応をなされる予定でしょうか。また、いつまでに対応いただけるのでしょうか。どうして、日本一の再開発コーディネーターを自称する独立行政法人UR都市機構の仕事でありながら、危険で利用者にとって不親切な設計や施工が行われ、また、引き渡しの際にチェックができなかったのでしょうか。それらのいきさつについて説明をいただきたいと思います。

外部エスカレーターの屋根については、平成15年のイメージ図の当初から指摘し、近年会派要望としても執行部に示させていただいておりましたが、できてみると、デッキに設置したものも、商業棟、公共公益施設の共有部にあるエスカレーターもともに屋根がないことが、利用者にとっては大変不便との指摘をいただいております。既に実施設計前から指摘していた私たちに言わせれば案の定ということになりますが、当時から、市も機構も私たちの主張に耳を傾けることなく、今日に至っております。現在の市の取り組み状況と今後の方向性について説明をお願いいたします。

次に、駐輪場の2段式のラックですが、通常27インチや700Cタイプの自転車にラックが接触してしまうというふぐあいがありました。私は、製造物責任法の時代にこのようなことはあってはならないと考えております。このラックについての市のお立場、今後の対応の状況についてお伺いしたいと思います。

さらに、1街区全体のそれぞれのサイン類についてですが、さまざまな点でサイン類が足りない、わかりづらい、表示図面の上下が立ち位置と逆など、専門家におおよそプロの仕事とは思えないという辛らつな指摘もいただいております。サイン類全体がこのように不十分なものとなってしまったいきさつは何なのでしょうか。

まず、これらの四つの点を指摘しましたが、二百数十億円かけた狭山市にとっても歴史を画する大切な事業であったわけですが、これらのように余りにも軽率なふぐあいや明らかな施工上の不備が起こってしまっているわけです。市長にお尋ねいたします。一体このような事態の発生した原因はどこにあるとお考えでしょうか。

さらに、今後公共公益施設を中心とした2街区の建設も控えております。1街区の完成後と同様に、できた直後は大変評判がよかったものが、数ヵ月でクレームが169件と相当多数にわたってしまうような状況は、二度と繰り返してはならないと思います。2期工事や周辺事業も含めてこのような状況の発生することがないように、チェック体制等の対応策について、まず、基本的な市のスタンスと2期をめぐる決意について市長に、具体的なチェック体制など管理体制について部長にお考えをお聞かせいただきたいと思います。

次に、大きなくくりで二つ目の質問に移ります。

商業棟のテナント問題ですが、空き店舗について、幾ら地権者の区分床であって自主的な判断で誘致が行われていると、そうはいっても、再開発事業の商業棟竣工時はもとより、本日に至るまでまだ事業店舗が決まっていないということは、尋常なことではないと思います。にぎわい形成をうたい、十分な時間をかけて完成した再開発ビル商業棟がオープン時に空き店舗の発生とは、断じてあってはならないと思います。独立行政法人UR都市機構は、これまで一体どのような調整を行ってきたのでしょうか。今後も、市は手をこまねいて見ているしかないのでしょうか。私は市としてのてこ入れが必要と考えますが、お考えをお聞かせください。

次に、狭山坂市民広場について、昨日周辺地域のまちおこし団体や商店会、商工会議所などに管理運営方針について諮問されております。計画では、平成22年度、本年度中に施工完了、管理条例の施行と聞いております。また、それと同時に、等高線の記載された、より詳細な図面も提供されております。

実際に図面を見ると、イベント広場が大変狭くなっており、広場の面積を広げるよう商工会議所等から要望が上がっております。また、武蔵野の雑木林が斜面林としてわざわざ築造され、新たに広場スペースよりも広く設計されております。これでは、イベント用の市民広場、にぎわい施設の整備というより、雑木林の緑地の整備という感がいたします。市民のイベント広場として活用できるスペースも十分とった当初の構想予定どおり整備をお願い申し上げたいのですが、いかがでしょうか。広場のあり方や設計については、中心市街地活性化のワークショップや市内青年団体などさまざまなイベント活動を行っている各種団体に諮問し、意見を伺い、いま一度形状も含め利用者の声を参考にしていただきたいと思います。市のお考えをお聞かせください。

そして、市としては、この市民広場についてどのような使い方を想定しているのでしょうか。本来、施設とは、明確な活用プランのもとに計画や設計がなされるべきだと考えます。市の利用方針は具体的に年間どのような事業を誘致することを想定してきたのか。もちろん、ここでよいイベントをすればするほど、入間川地区、狭山市の中心市街地の回遊性と商店街への歩行者動線の形成、にぎわい形成につながるわけですが、その計画をお示しいただきたいと思います。

以上を私の1回目の質問といたします。ご清聴ありがとうございました。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

初めに、1街区竣工後のふぐあい箇所のうち、外部エスカレーターの照明につきましては、道路照明基準により決められた明るさは確保されております。しかしながら、周辺の照明が逆に足元を見づらくしておりますことから、安全確保を図るため現在暫定的な照明対応をしておりますが、7月末を目途に恒久的な照明設備を設置していくこととしております。なお、都市再生機構においては、法令基準等に基づき設計、施工を行っておりますが、市は、引き渡しに際し関係所管の立ち会い、確認を行い、指摘箇所の手直しを指示しております。

次に、外部エスカレーターの屋根につきましては、駅前広場デッキエスカレーターの供用開始後、市民の方などから屋根の設置要望が市に寄せられておりますことから、設置が可能か都市再生機構とともに調査検討してまいります。産業労働センター沿いのエスカレーターにつきましては、検討の予定はありません。また、商業施設のエスカレーターにつきましては所有者が共同で所有しているものであり、現在、エスカレーターに屋根を設置する計画はないと伺っております。なお、雨天時において手荷物などで手がふさがっている場合は、エレベーターをご利用いただきたいと考えております。

次に、1街区のサイン類のうち、商業棟につきましては、都市再生機構において企画し、設置されておりますが、駅前広場など公共施設については、都市再生機構よりサイン計画の素案を受け、市の中心市街地活性化検討会で検討を行い、都市再生機構との協議を得て設置したところであります。ご指摘いただいた点については対応できるところから改善し、また、まちが順次完成していく中で公共施設のサインにつきまして再度検証し、都市再生機構と調整してまいります。

次に、2期工事に向けたチェック体制につきましては、まず、今回の要望等を踏まえ、利用者の視点に立った設計、施工に取り組むよう都市再生機構に申し入れるとともに、市といたしましても、施工上の不備などないよう関係部署と連携を密にし、チェックしてまいります。

次に、商業棟のテナントの状況につきましては、現在、クリニックモールを含め31区画中22区画が開店、または開店準備中であり、残る9区画につきましては、権利者の考え方や方針があるため決まっていない状況にありますが、中には出店希望者とヒアリングを行っている方もおられると聞いております。また、テナントの誘致など、市としててこ入れが必要ではとのことですが、出店テナントにつきましては、最終的には権利者の判断となりますが、都市再生機構と連携し、市としましても関与できる範囲内で協力してまいりたいと考えております。

次に、市民広場につきましては、当初計画と基本的に変わっておりませんが、現在都市再生機構と設計協議を行っている段階であり、広場としての機能をどのようにして確保できるか、施設配置の内容について工夫していきたいと考えております。

次に、利用者の声を参考に設計してはとのことにつきましては、現在市民部において商工会議所など各種団体に市民広場の管理運営方法等について意見や要望を伺っているところであり、時間的な制約はありますが、こうした意見等を参考にさせていただきたいと考えております。

以上でございます。

◎山岸康晴 市民部長 お答えいたします。

狭山市駅西口第一自転車駐車場に設置いたしました2段式駐輪ラックにつきましては、独立行政法人都市再生機構が計画いたしましたものを請負業者が設置したものであります。この施設につきましては、オープンいたしまして2ヵ月が経過いたしましたが、利用者等からも駐輪ラックのふぐあいにつきましてご指摘をちょうだいしているところであります。

このことから、過日、都市再生機構、設置者、メーカー、指定管理者の立ち会いのもと現場で検証をさせていただきました結果、一部に自転車の荷台にラックが接触することが判明いたしましたので、その是正を強く申し入れましたところ、メーカー側から改善策を講じるとの回答を得たところであります。

以上であります。

◎仲川幸成 市長 おはようございます。

お答えいたします。

初めに、狭山市駅西口再開発事業につきましては、1街区や都市計画道路、駅前広場などの一部などが完成し、去る3月25日、まち開きを行いましたが、議員ご指摘のふぐあい箇所につきましては、現在都市再生機構や関係所管等と検証を行っております。私も、何度となく狭山市駅や駅前広場、デッキ、スカイテラス、商業棟、産業労働センターなどを訪れ、その際に市民の方々の利用状況を見させていただき、市民の声を伺う機会がありました。市民の方々からは、新しいまちができてとてもすばらしいとか、狭山市が明るくきれいなまちに変わったとの喜びの声も多く聞かれましたが、一方では、エスカレーターの屋根の設置、バス乗り場や1街区のトイレ案内がわかりづらいなどのご意見やご要望もいただいており、市民の西口事業への期待と関心の高さを感じられました。こうした要望に、まずは、安全面を考慮する中で、できるところから改善に取り組んでおります。

なお、ご意見の多かったエスカレーターの屋根を設置しなかった理由につきましては、エスカレーターはバリアフリー施設ではなく利便施設であることから、イニシャルコスト削減の観点やエレベーターにより安全性が確保されていることなどから、屋根を設置しないこととしたものであります。今後、2街区の公益施設や駅前広場の整備を行いますが、これまでにいただいた利用者の視点に立った要望等を今後の整備に反映していただくよう都市再生機構に申し入れるとともに、市もこれまで以上に、庁内連携のもと、安全安心な施設整備に取り組んでまいります。

次に、市民広場につきましては、階段、スロープ、踊り場などの歩行者通路及び緑地を配置したものであり、駅前のにぎわいを創出する場として、スペースに合ったさまざまなイベントの活用が可能になるとともに、市民がいつでも自由に集える開放型の市民広場にしてまいりたいと考えております。具体的には、狭山市の代表的な催し物であります七夕まつりにおける物産展や狭山新茶と花いっぱいまつりなど、従来から行っている催し物の場としての活用をしてまいりたいと考えておりますので、関係団体と調整してまいります。

また、平成24年度に供用開始が予定されております(仮称)市民交流センターを初め、商業棟、産業労働センターとの連携事業などにより、さらなる有効活用を図ってまいりたいと考えております。

なお、市民広場を、利用者の目線に立ち、より使いやすい広場として運営し、市民の手づくりのイベント等にも活用していただきたいと考えており、常に市街地活性化の拠点となるよう、地元の皆様とともににぎわいを創出できる広場にしてまいりたいと思っております。

以上であります。

◆6番(伊藤彰 議員) それぞれご答弁ありがとうございました。

それでは、さきにご答弁をいただいた内容から一つずつ再質問をさせていただきます。

まず、外部エスカレーターの照明についてですが、答弁では道路照明基準による明るさは確保されているとありました。国交省が策定している道路照明基準によりますと、歩道等については照度で5ルクス以上、歩道は歩行者にとって明るさにむらがあると危険なため、照度均斉度で0.2以下となっております。ペデストリアンデッキの照度、エスカレーターの照度、両者間の均斉度は数値的にどのようになっていますか、お尋ねします。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

駅前広場デッキ、エスカレーターにつきましては、照度は確保されていると聞いておりますが、詳細につきましては、今後施行主体である都市再生機構に確認をしてまいりたいと考えております。

以上であります。

◆6番(伊藤彰 議員) 時間の関係もありまして、そのような答えになってしまっていることは私も非常に責任を感じますが、ちょっと今の発言は問題があるかなと思います。やはり、国交省の基準においても、歩道というのは安全を確保するために明かりにむらがあってはいけないという指示があるわけです。それを照度均斉度0.2以下という規定なんです。それで、最初のご答弁では、照度を確保しているけれども、周りが明るいために暗く見えたという答弁なんです。それは国交省の基準に合っているはずがないんですよ。今、聞かれている方からも、まず、自分たちで調べて、そして都市再生機構に言ったらという声がありましたが、私の発言を代弁していただいてありがとうございます。私も全くそのとおりだ思います。やはり、そういうチェック機能の強化、これが問われているんだと思いますが、その点について、部長、もう一度お考えをお聞かせください。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

先ほどもちょっとお話しさせていただきましたが、都市再生機構においては法令基準等に基づき設計、施工していると伺っておりますことから、市といたしましても、そのようなことと考えております。ただ、照明につきましては、確かに早目に確認をする必要があると思っておりますので、早急に都市再生機構に確認をする中で検討していきたいと思っております。

以上でございます。

◆6番(伊藤彰 議員) これは、恐らく設置する責任の所在、設置するに当たっての費用の分担、負担の問題にもかかわってくると思いますので、しっかりとした対応を強く要望したいと思います。

それでは、7月を目途に恒久的な照明を設置するということでお話しをいただきました。7月に設置される照明の仕様は結局どういう形におさまったのか、その辺についてお願いいたします。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

エスカレーターの恒久的な照明につきましては、欄干サイドパネル、これは円筒形の埋め込み型になると思いますが、そのようなことを計画しております。

以上でございます。

◆6番(伊藤彰 議員) 先ほども、繰り返し申し上げますが、費用負担の部分でもきちんとチェックして、機構に不備があれば機構にちゃんと負担させると、そういうことでよろしくお願いしたいと思います。

続きまして、外部エスカレーターに関してですけれども、ペデストリアンデッキに関しては、機構とともに調整検討するというご答弁をいただいております。この点に関しましては、設置の方向で強く動いていただくことを要望させていただきます。

その上で、例の公共公益施設の関係ですけれども、商業棟の関係ですけれども、管理組合と所有者の側では設置の計画はないと、こういうご答弁をいただいたわけです。商業棟の利用者、あるいは消費者、市民が設置を望んでいると、こういう状況の中で、市も産業労働センターも含めた再開発ビルの所有者の一人であるわけですから、管理組合の重要な一員であるわけです。私がきょうお尋ねしているのは、その市としての立場はどうなのか、答弁の中でイニシャルコストも考慮してという市長からのご答弁が出てしまいましたが、そういうことではなくて、やはり、安全を一番に考えたときに、市の立場は設置なのか、設置しないのか、そのことについて質問をしているわけです。それについてのお考えをお聞かせください。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

屋根を設置することにつきましては、商業棟のことでございますが、これは多額の費用がかかりますことから、今後の商業施設の運用状況等を見定めた上で、権利者組織であります管理組合等が検討していくものと考えております。ただ、外づけのエスカレーターでございますが、これについては、安全性は確保されているというようなことは伺っております。

以上でございます。

◆6番(伊藤彰 議員) 安全性は確保されていると今ここで言ってしまってよいのかと、すごく心配を感じております。やはり、両手に荷物を持って、雨の日に傘をさして、ベルトもつかまれずに行かれるお客様、消費者、市民が多数いらっしゃると思います。事故が起きる前に、ぜひ設置の方向で鋭意進めていただきたいというふうに考えております。

続きまして、サイン類についてなんですけれども、サイン類は再度検討し、UR都市機構と調整しますというご答弁でした。問題ありということで認めていただいたという感がありますが、私の質問の趣旨は、このように不十分なものになってしまった理由、いきさつを聞いているんです。機構が計画し、それを各部署で検討した結果やっているということなんですが、機構の素案が、そもそもそういったサイン類を施工する専門家による設計なのかどうか、その辺の確認はされていますか。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 サイン類につきましては、企画者は都市再生機構ということで聞いております。

以上でございます。

◆6番(伊藤彰 議員) 都市再生機構の中にもさまざまな部署があるでしょうし、再生機構も委託して物事を進めたりするわけです。たまたま、このサイン類を扱っているプロの方がいらっしゃるんです。はっきり言って、見る人の立場に立ってサインが企画されていませんよと。商業棟のことを言うと、商業棟管理組合で合意したんだから、私たちは何も言えませんという話になるかもしれませんが、一番端的な例が、商業棟の見取り図なんです。立ち位置と逆になってしまっているところが何ヵ所もあるわけです。これはここで言うまでもないと思いますが、それは、やはり、今どき建築関係のデザイナーにとってはプロの仕事ではないと、このように言われてしまうんですよ。

その辺を機構に対して聞きただす強さ、その辺をぜひ持っていただきたいし、基本的には、ビルを発注して、ビルを建てて、引き渡しのときに、いいかげんな仕事をしていたら冗談ではないと突き返すのが当たり前ですよ。そういう強さを持って対処していただきたいし、機構との信頼関係とか、いろいろな、そういう大事にしたいという思いもあるかもわかりませんが、やはり言うべきことは言うと。お互いにいい仕事をして、市民に喜ばれて、初めて本当の意味での信頼関係が結実すると、私はそのように考えますので、その点を強く要望したいと思います。

続きまして、これはもう市の早い対応で改修していただきました。デッキのたわみなんですけれども、これについての現状までについての経過説明とたわみができてしまった原因、それから、引き渡しが行われるまでチェックができなかった理由についてご質問したいと思います。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

デッキ床材につきましては、当該場所にプランターを設置できるよう計画され、取り外しができる構造になっておりましたことからたわみが発生したものですが、歩行者に支障を来しておりましたので、床を補強しまして、固定したところでございます。デッキ床材につきましては、当該場所にプランターを設置できるように計画され、先ほどもお話ししましたが、取り外しができることになっておりましたからたわみが発生したわけでございますが、床を補強して固定したことから、現在ふぐあいは解消したものと考えております。

以上でございます。

◆6番(伊藤彰 議員) 繰り返しになりますので、こういったたわみとかはすぐわかることなので、こういったことについてのチェックを部長一人にとは申し上げません。やはり、みんなでやろうよという目をぜひこれからは持っていきたいし、チェックという意味では、部長を先頭にそういった体制を持っていただきたい。まち開きのときに人がつまずくような施工ミスがあってはまずいですよ。そういうことを強く申し上げたいと思います。以降、期待したいと思います。

それから、自転車駐輪場の2段式ラックについては、出だしから不都合、本当にその重大性に気づかれて真剣に取り組んでいただいているというふうに、本日に至るまでの経緯で私は考えております。引き続き、メーカー、施行者に強く対応していただくように。変に狭山市に費用負担が発生しないように、こういう問題はやはり施工上の問題ですので、しっかりURに対しても要求していただきたいというふうに思います。

それから、次の自転車置き場の人用の出入り口があるわけですが、最初のまち開きの日から、自転車がそこから持ち込まれて、無銭使用の悪例が出てしまっておりました。なぜかというと、そこに防止用のさくが当時なかったんですけれども、今はパイロン等が置かれて、固定式ではない可動式の、見た目すごく安っぽい形でちょっと残念なんですが、それが取りつけられております。これを固定式のものでやることはできませんか。その辺について質問いたします。

◎山岸康晴 市民部長 お答えいたします。

地下1階及び1階の自転車駐車場の入り口につきましては、消防本部予防課の指導のもと火災発生時の避難経路といたしまして指定しておりますことから、侵入防止さくを設置をすることができない状態であります。このため防犯カメラを設置しておりますが、さらに、パイロンの設置や防犯カメラ監視中のサインを表示することなどによりまして、無銭利用の防止策を講じておりますところであります。

以上であります。

◆6番(伊藤彰 議員) 防火上、これは置けないと。バリカーというそうですが、防止さくは固定式ではつけられないというお答えでした。その点については理解いたしました。

それから、自転車置き場のエリア分けの表示で、いわゆるパイロンと、それから、ラミネーターでつくった簡易的な表示がされているんです。私が入ったときに、パイロンはちょっと邪魔だなとか、あるいは、表現は悪いかもしれないけれども、とても安づくりで、せっかくよいものができたのに残念だなという感想を持ちました。こういったものは、市でUR側にきちんとしたものを施工させることはできないんですか。

◎山岸康晴 市民部長 お答えいたします。

現在の自転車駐車場の表示類につきましては、利用者が一目でエリア認識がしやすいようにということで、応急的な措置といたしまして表示しております。基本的なサイン計画につきましては基準に基づきまして設置しておりますが、細部につきましては指定管理者の提案により行うこととなっておりますので、今後市といたしましても、利用する方がよりわかりやすいサインの設置について指導してまいります。

以上であります。

◆6番(伊藤彰 議員) 駐輪場の表示が指定管理者の守備範囲だということが今わかりました。そういう意味では、契約の段階から指定管理者がやるということになっていたわけですから、これはきちんと履行していただくということになると思いますが、やはり、自転車が移動するのに邪魔な置き方だとか、あるいは、経費節減はよいのですけれども、新築の自転車駐輪場でラミネーターの表示というのも何だか悲しい気がしますので、よいものをつけるように強く指導していただきたいというふうにご要望いたしたいと思います。

続きまして、ふぐあい箇所の発生の原因と市としての見解なんですけれども、今、市長や部長からおおむねのご答弁はいただいているけれども、余りはっきりとした回答はいただけなかったというふうに思っております。こういったふぐあい箇所が多数発生してしまったことについて、市長の見解をお尋ねしたいと思います。これは、別に市長を追い詰めようとかそういうことではなくて、何でこうなってしまうのか、市長の分析を聞かせていただきたいと思います。

◎仲川幸成 市長 お答えいたします。

いろいろとふぐあい箇所についてご指摘をいただきましたけれども、市の見解といたしましては、設計上なのか、施工上なのか、今、分析されてはいませんが、施工上のふぐあいにつきましては、いずれにしても早急に対応をしなければならないと、このように思っております。

以上です。

◆6番(伊藤彰 議員) 設計上の問題もあるかもわからないし、施工上のミスということも、私がきょう述べたのは特に細かな点なので、大いにあると思うんです。そこのところがとても大事で、繰り返しになりますが、やはり、施工上のミスはあくまでもURの責任ですから、そこのところはしっかりと、よく調査して対応していただきたいということを申し上げたいと思います。

そのことと関連します。関係部署とそういったチェック体制を詰めていくということでご答弁をいただきましたが、何回も申し上げますけれども、失敗した点はないかどうか、そういう目で歩き回ると、割と気がつく点が多いんです。全体を通して、やはり、引き渡しの前にだれかが責任を持って見回る必要性を感じました。その点、部長どうでしょうか。

◎齊藤雅義 まちづくり推進部長 お答えいたします。

チェック体制につきましては、これまでも市の検査課の協力をいただきながら工事中には定期的に検査を実施してまいりましたが、さらに頻度をふやすとともに、引き渡し前等には十分に関係部署と連携をとりながら、厳正に取り組んでいきたいと考えております。

以上でございます。

◆6番(伊藤彰 議員) 厳正によろしくお願いします。

市長にもお願いしたいんですけれども、そういった関係部署のチェック体制の構築です。2期工事をめぐって、あるいはその他の周辺事業をめぐって、その辺のしっかりとした指示をしていただきたいと思っておりますが、その辺についてのお考えをお願いします。

さらに、UR都市機構が、素案とか図面とか、どんどん市のほうに示してくるわけです。市のほうが、いわゆる都市工学の専門家が何人いるかという問題があるわけで、実際問題として、その出てきた素案や図面に対してプロの目で対すことができる状況にはないと思うんです。そういうところで、専門家や利用者など第三者委員会を設置して、今後、施工の前、素案とか図面の段階で利用者の立場で検討する必要性を感じるんですけれども、その点、市長のお考えはいかがでしょうか。

◎仲川幸成 市長 お答えいたします。

今までいろいろご指摘をいただいたことを踏まえて、今までどおり職員や都市再生機構との協議、調整の中で、今回のご指摘も踏まえて対応してまいりたいと思っております。いずれにしましても、設計をする側、また見る方も、もう少しプロ意識を持ってやっていくという姿勢で臨んでいきたいと思っております。

◆6番(伊藤彰 議員) とりあえずは自分たちでプロ意識を持ってやっていくというご答弁だと思いますが、私は、第三者委員会というのは、決してすっとんきょうな、飛び抜けた意見だとは考えておりません。非常に西口のことを心配して、前向きに考えているプロ集団、狭山市民16万人の中にはたくさんいると思いますので、ぜひ検討いただきたいということをご要望させていただきます。

それから、テナント誘致のてこ入れの問題です。ご答弁は、市として関与できる範囲でという形、機構とも相談してという前提条件ですが、お話しをいただきました。実は、まち開きに至るまでのかつてのお話としては、「伊藤さん、UR都市機構というのは全国のナショナルチェーンの名簿をたくさん持っているんですよ、任せてください」と、そういうお話をいただいた時期もありました。これは、要するに、リーマンショックと言われる事件が起こる前の話ではありますけれども、その点で、そもそも出店テナント及びその成立について機構はどのようなコーディネーターをしたのか。

狭山市に再開発事業を行うと、その施行者たる機構が、そこの商業棟のコンセプトでこういうものをやりたいんだというものがなくて何なんだという気がするわけです。率直な話、ナショナルチェーンを持ってくるだけでもよいですよ。だけども、あいているとは何事かと。これは、市は言っていいと思うし、はっきり言って、私たちがこれらの機構の計画を承認するに当たって、そういった自信に満ちた機構側の発言があったのも事実です。率直に言って、結果から見れば、機構の能力は期待外れという気がしますが、機構について、それから空き店舗ができてしまったことについて、この点、市長のお考えをお聞かせください。

◎仲川幸成 市長 お答えいたします。

商業棟のオープンの際には全部埋まっているというのは、私としても理想というふうに思っておりますが、いずれにしましても、権利者それぞれのお考えがある中で、機構が提示したものに対していろいろな権利者との条件が合わなかったりして、それが合意形成に至らなかったということは、非常に残念であります。しかし、いずれにしましても、引き続き、権利者の意向に沿って都市機構には努力してもらうよう要請を続け、早い機会で権利者にも納得いく中で、すべての施設がオープンできることを希望するものであります。

◆6番(伊藤彰 議員) 実は、オープン時に空き店舗という状況に対しては、入間川区域内では非常にけんけんがくがくの議論がありました。やはり、市に何とかしてほしいという思いが入間川の住民の皆さんには強くあります。今、市長がご説明いただいたことは、私も十分承知しております。たまさか地元の議員ということで、そういった勉強会のときにしゃしゃり出てオブザーバー参加をさせていただきまして、当時権利者の人たちが共有床を望んでいないという、そういう現状もよく承知しております。しかし、やはり、リーマンショック以降の現状、狭山市の商店街や狭山市の商業の現状を考えたときに、やはり、何かてこ入れが必要ではないかというのが今回の質問の意図なんです。

市が全部負担してやっていくと、そういうことを軽々に言う気はありませんが、やはり、オーナーも含めて、権利者さんも含めて、再開発事業をやったことの意味、そして空き店舗でいることの意味、これをひざ詰めでよく話し合って、オーナーの人たちもその気になるように誘導していただきたいというふうに考えております。また、さまざまな店舗の可能性について、やはり、機構を使ってあらゆる可能性を引き出すと、こういう熱意をお願いしたいということで、この点も、繰り返しになりますので、要望とさせていただきます。

次に、狭山市駅の狭山坂市民広場について。

一番大事なのは、今回の質問で大事だと思っているのは、市としての利用方針はどうなのかと、この点なんです。ご答弁としては、新茶と花いっぱいまつり、すばらしいお祭りだと思っておりますし、ここに誘致していただきたいと私も思います。七夕まつり、今、現状でも使っていますので、これは、ぜひいい場所にしていきたいと思います。そのほかに商工祭というのがあるわけですが、これについてはどうなんでしょうか。ここで商工祭ができればすばらしいと思うんですけれども、その辺のお考えは。

◎仲川幸成 市長 お答えいたします。

商工祭については、今までのスペースが、ほかのお祭りと比べて非常に多いわけであります。例えば、出店数も多い。また、新車の展示等をしますと非常にスペースもかかるということ。さらに、交通安全フェアも今まで一緒にやっているという中では、現状の規模で開催の規模が間に合うかどうかということもありますので、規模や開催方法を含めて商工祭の運営について考えていきたい。なお、今既に調整は始めているわけですけれども、それで結論を出していきたいと思っております。

◆6番(伊藤彰 議員) 現実的に、商工祭はスペースが広いというご説明でありましたが、例えば、西口のロータリーの周りの歩行者空間、こういったものも含めて、いわゆるイベントスペースとして今後条例化していくということも可能かと思いますし、また、ちょっと広場が狭いですねというお話をしていく中で、周辺に公園もできますというお話もいただきました。大きいイベントをやるのであれば、そういったことも使うことも可能だと思いますし、やはり、中心市街地でやることの意味というのは、交通の便というのがあると思うんです。やはり、狭山市は産業の都市でありますし、商工祭というのは位置づけ的にも非常に大事なお祭りだと思います。何が何でも全部入間川へと、そういう無理を言う気はございませんが、ぜひ前向きに検討していただきたいということをご要望申し上げたいと思います。

それでは、最後に一言、全体のご要望として申し上げたいのですけれども、今回さまざまなふぐあいが出てしまいました。市民全体でいうと169、私たち未来フォーラムとしても28項目に及ぶふぐあいを指摘させていただきましたが、予算上の問題ももちろん出てくるかもわかりませんが、基本的には改善可能な問題なんです。そういう意味では、やはり、きちんと言うべきことをURに言ったり、あるいは、市としてやるべきことをやっていくと。それに至るまでにつきましては、関係部署が一生懸命、例えば、きょうに至るまで動かれているということも、私は感じております。

そういう意味では、さらに一層頑張っていただきたいんですが、一連の状況を見ていて、私は、今回の計画、構想、計画、設計、施工のすべてにわたってURに頼り過ぎていたのではないかと、こういう気がしてならないのです。URというのは確かに施行者ではありますけれども、彼らに言わせば、狭山市の方針がどうなっているのかという部分もあるということだそうで、まさに、市がこの駅前をよくしていきたいという意思に基づいて都市機構を誘致したわけですから、先ほど、URに対してプロの意識で指導していくと市長から強いお言葉もいただきましたが、やはり、強い自立的指導が必要ではないかというふうに考えるわけです。やはり、狭山市長、仲川市長は市民の代表であります。そして、利用者の代表でもあります。こういったふぐあい箇所がないように、絶対起きないように、2期工事に向けてぜひ強く働きかけていただきたいということをご要望したいというふうに思います。

以上をもちまして、私からの質問を終わります。

ありがとうございました。