地域ブランド力・総合型スポーツ・生物捕獲禁止 (平成21年9月7日)

平成21年第3回定例会一般質問 (一問一答制全文)

地域ブランド力の向上について

6番(伊藤彰 議員) おはようございます。

議長の許可をいただきましたので、6番、未来フォーラム、伊藤彰から一般質問をさせていただきたいと思います。

初めに、先ほど三浦議員から狭山市の魅力の向上について質問がありました。引き続きまして、私からは地域ブランド力の向上という視点で質問をさせていただきます。

狭山市の顔、狭山市駅西口の再開発事業がいよいよ来年の3月、1街区の完成とともにまち開きを迎えようとしています。狭山市の中心市街地が生まれ変わることによって、狭山市がこれまで持っていたイメージ、狭山市に訪れてきた方たちが感じる狭山市の雰囲気もおのずと変わり、市民もまた市外の人たちも新しい狭山市のイメージを模索し、それが豊かな夢となり、今後の狭山市の発展に資することを大いに期待するところでありますが、この機を前にして市民力も活用しながら、狭山市の魅力、狭山市の総合的なブランド力も向上させていきたいものと考えております。

狭山市への人口流入、狭山市のにぎわいのためには、単に整った都市整備、安全な都市空間というだけではなく、もっとポジティブな動機づけも必要です。地域の魅力、ブランド力とはそのような要素の総和として形成されていくと考えます。

もちろん市の事務事業とは全く無関係に、市民独自で創造される事柄も多くあるのも事実ですが、歴史を見ても政治的指導者の裁量や的確な産業政策などによって、その地域の特徴的な魅力や人を引きつける生産物が数多く生まれてきていることもまた、見逃すことはできません。そこで、既にある狭山市の特徴や魅力をさらに助長して、市が育てていくことが必要と考えますが、市長のお考えはいかがでしょうか。

狭山市といえばお茶、ほかに農産物でもかつてはゴボウ、現在でも里芋などの質の高い商品があります。今全国の自治体で、地域ブランドづくりの一環として、特産品を使ったさまざまな食品開発が行われております。市としても農政課の事業でお茶などの特産品、農産物の品質向上に努めてきていることと思いますが、今日言う食品開発とは、スイーツであるとかB級グルメであるとか、より時代のトレンドをにらんだ消費者目線の食の開発が盛んに行われており、農産物の生産者と食の専門家、プロの食のコンサルタントを交えてより質の高い商品開発を企画するものです。狭山市もそのような取り組みが必要と痛感しております。狭山市内でしか買えない食べ物などを狭山市が音頭を取り、狭山市全体の飲食業者が一斉に取り組むなど、いろいろな企画が想定できますが、そのような食の商品開発についてお考えをお聞かせください。

食以外の狭山の特産品というと何があるでしょうか。狭山市にはどのような民芸品、特産品があるのでしょうか。なかなかこれというものが見当たりません。これまではそれが狭山市の特性という感もありましたが、今後開発していくことも期待できると思います。

狭山市にも多くの陶芸愛好家や、日ごろ趣味で手工芸を行っている方たちもおります。狭山市の特産物を形成していくことで、それもまた狭山市のブランドづくりとなっていくと思いますが、お考えはいかがでしょうか。

狭山市の地域の特性、文化、観光拠点をより質の高いものへと高めていく取り組みも必要と考えます。狭山市には美しい川があり、そこにはサイクリングロードや各地の運動公園があります。また、広大で自然豊かな都市公園もありますが、インフラとしての整備だけではなく、時代に合った楽しみ方やイベント事業も狭山市のブランド力を向上していくために必要な要因となります。

さきに行われました七夕まつりも、より市民に愛される祭りとして毎年研究し、魅力の向上に努めなければなりません。狭山市の文化、観光事業についてのてこ入れや、魅力の向上について、市のお考えをお聞かせください。

総合型地域スポーツクラブについて

次に、二つ目の質問です。総合型地域スポーツクラブについては、国のスポーツ振興基本計画にある生涯スポーツ社会の実現に向けた、地域におけるスポーツ環境の充実方策では、国民が日常的にスポーツを行う場として期待される総合型地域スポーツクラブの全国展開を最重点施策として計画的に推進し、できる限り早期に成人の週1回以上のスポーツ実施率を50%とするとしております。

埼玉県スポーツ振興計画においても、重点施策として総合型地域スポーツクラブの育成を掲げてその推進を図っているところでございます。総合型地域スポーツクラブとは、身近な地域でスポーツを楽しむことができる新しいタイプのスポーツクラブで、子どもから高齢者まで多世代がさまざまな種目を、それぞれの嗜好やレベルに応じて参加できるという特徴があり、地域住民によって主体的・自主的に運営されるスポーツクラブであります。

日本のスポーツは学校と企業を中心に発展し、地域のスポーツクラブを中心にスポーツ活動の行われているヨーロッパ諸国とは異なり、学校を卒業するとスポーツに親しむ機会が減少する傾向があり、現在スポーツに親しんでいる方々のほとんどが単一種目であり、これらは性別、年齢、種目が限定的であって、だれもがいつでもどこでも各自の興味、目的に応じてスポーツに親しむ環境は整っておりません。

こうした状況を改善し、だれもが生涯にわたってスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会を実現するためには、このような総合型地域スポーツクラブの育成が不可欠と考えます。

また、これまで青少年の狭山市の体育活動は、中学校のクラブ活動を中心に行われてきましたが、現在指導者不足や各校の施設整備、維持の問題が焦眉の課題です。私たちが中学生だった昭和40年代には当たり前にあった種目が現在の中学校では成立しない種目もでき始めております。子どもたちの個性を見抜き、生かし、子どもたちのスポーツへの嗜好を目覚めさせていくためには、より多くの種目を体験させ、自分の好きなジャンル、得意な種目をみずから見つけ出す機会を与えることが大切と考えます。

そのような近年の狭山市の状況をとらまえても、総合型地域スポーツクラブの設立が必要と考えます。しかしながら、その最大の課題は市民の中でその担い手が生まれるのかという主体の問題がありました。狭山市では、狭山市に合った総合型地域スポーツクラブの設立を模索し、動き出そうとしている方たちが生まれていると聞きます。市民の中でその担い手になろうという人々が動き出している今日、ぜひともその動きに協力し、次の時代を見据え、狭山市としてもその創設に取り組んでいただきたいと考えますが、教育長のお考えはいかがでしょうか。

元気大学の構想の中で、その授業科目の例として、総合型地域スポーツクラブの担い手の育成コースという試案がありました。ぜひとも元気大学の中でそのような取り組みを動き出した市民とともに行っていただきたいと考えます。

元気大学との関連では、現在どのようなお考えを持っていらっしゃるかお聞かせください。また、担い手の育成とあわせて指導実践の意味も込めて元気大学の運動施設を活用させていただきたいと考えますが、お考えはいかがでしょうか。

生物捕獲禁止条項について

次に、都市公園条例における生物捕獲禁止条項についてですが、狭山市都市公園条例によると、第4条の禁止事項(4)に、動物を捕獲し、又は殺傷することとあり、狭山市の解釈を尋ねると、ここでいう動物とは獣だけではなく生物学的な意味での動物を意味し、獣、鳥、爬虫類、魚類、昆虫などあらゆるものを示すとの見解をお聞きしました。私はそれが環境保全からどうしても一切禁止する必要性があるというのであれば、この禁止条項は必要なものと考えますし、さらに言えば、そもそもむやみに動物をいかなる場所であっても捕獲殺傷することをよいこととは思っておりません。

しかし、この条項は違反した場合5万円の過料という重い規定があり、対象生物それぞれについて納得いく裏づけが必要だと思います。自然に生息するタヌキやウサギなどの哺乳動物については、狭山市内では既に希少動物と考えますし、野生動物をむやみに捕獲することは法律違反でもあります。法律違反ということでいえば、野鳥も同じく今日その希少性からいえばカメなどの爬虫類についても捕獲禁止は適切と考えております。

それでは、魚類についてはどうかと考えたとき、公園内には民間の釣り堀があります。民地とはいえ、都市計画決定をした公園内ということであれば、これはまた解釈が難しい問題をはらんでおります。

一方、公園内の池については当然管理上の問題や釣り人の残した針、糸による野鳥の被害を想定すれば禁止もうなずけるところでございます。

しかし、昆虫はどうでしょうか。昆虫については、既に知らぬうちに日常的に違反があるようで、散策するとカブトムシやクワガタを採取した後のように、木の根元を掘った跡も見受けられます。乱獲は厳にやめていただきたいと考えますが、昆虫を捕獲禁止対象としていて、この条項は守れるのでしょうか。

入間市では同じ条項で、昆虫を除外していると聞きました。また市によっては鳥獣魚類と限定している市もあります。この禁止条項の意図と、昆虫まで含めることの意味をお聞かせください。

例えば、オオムラサキなどの保護昆虫ですとか、希少昆虫が生息しているというのであれば、納得がいきます。狭山市の都市公園ではそのような希少生物、特に昆虫についてその生息状況はいかがでしょうか。5万円の過料まであっての禁止条項ですから、公園内の生物保護というのであれば、保全の努力も必要と考えます。現在の取り組みはいかがでしょうか。

今回の質問に当たり、私が申し上げたいことは、昆虫採集は子ども時代に自然に親しむ大切な機会であるということです。人は自然に親しむ中から環境問題について学ぶことができるのであって、少年時代自然と触れ合う機会をぜひ残してほしいと考えております。

昭和40年代と違い、町中ではなかなか昆虫採集というわけにはいきません。そういう意味では、近年都市公園は子どもを連れて昆虫採集のできる数少ない最良の場所だと考えております。昆虫採集には技術が必要ですから、指導員をつけて自然に親しみながら体験することが少年期の大切な自然体験、ふるさと体験につながると考えております。

さらに言えば、さきに申し上げた狭山市の魅力づくりにもつながります。今回ぜひともこの禁止条項から昆虫類を除外するか、昆虫採集を許可制にし、公園内でも秩序のある教育事業としては認める道をご検討いただきたいのですが、市のお考えはいかがでしょうか。

以上で、私の1回目の質問を終わります。ありがとうございました。

◎仲川幸成 市長 お答えいたします。

本市の中枢拠点である狭山市駅西口につきましては、新しい駅前に生まれ変わり、町の魅力がアップいたしますが、狭山市が都市としての機能を維持確保していくためには、一定の人口や産業の集積が必要であり、そのためには、なお一層魅力を高めていく必要があります。

都市の魅力はハードの面の整備のみならず、ソフト面を含めて形成されるものであり、その魅力が都市のブランド力を向上させていくことにもなります。これまで本市では特に狭山茶や工業集積を通じてブランドの維持が図られてきたものと考えられますが、これからは新たなまちの魅力の創造を通じて、狭山市のブランド力の向上を図っていくことの必要性を感じるところでもあります。

これに関して、狭山市駅西口周辺では、まちのサイン計画の統一化や、イメージキャラクターおりぴぃの活用などを通じて、まちの魅力アップに取り組んでおり、これらが狭山市のブランド力の向上につながっていくことを期待しているところでもあります。

また、今回ホンダの都市対抗野球大会での優勝も、狭山市のブランド力の向上に大いに貢献していただいているところであります。これからも狭山市の自然や歴史、文化さらには産物等の資源を有効に生かして、魅力づくりに取り組むとともに、特にこれからは、市民と協働して元気な狭山の実現に向けて取り組んでいくこととしており、これらを通じて狭山市のブランド力の向上を図ってまいりたいと考えております。

◎名雲康仁 市民部長 お答えいたします。

お茶や農産物などの食品開発とのことでありますが、市の特産品でありますお茶につきましては、抹茶の明松を利用したケーキやパン、お菓子づくりなどが行われているほか、農産物として市内飲食店において食材として工夫を凝らし、利用されております。

議員ご提案の質の高い新たな商品開発につきましては、今後いるま野農業協同組合や、商工会議所を初め関係機関と、いわゆる農商工連携の取り組みとして検討してまいります。

また、食品以外の地域の特産品につきましては、商工業者や文化や芸術活動を行っている方々など、それぞれの活力や能力を生かしていただくことが必要と考えております。

次に、狭山市の魅力、文化、観光事業へのてこ入れについてでありますが、本市は入間川七夕まつりを初め、甘酒祭り、豊年足踊りなど歴史と伝統のある祭りや郷土芸能、特産の狭山茶を紹介するイベントなど、各地域の特色を生かしたさまざまな事業が展開されており、これらを広く紹介していくことが、観光振興の一つであると認識をしております。

また、観光事業を推進することは、市のPR、地域経済のさまざまな効果につながるものと考えておりますが、現在実施している観光事業は開催期間も短く、限定されているため、年間を通して観光客を本市に呼び込むまでに至っておりません。

また、本市には緑豊かな狭山稲荷山公園、武蔵野の面影を残す智光山公園、入間川の桜堤など四季を感じながら散策していただける自然豊かな観光資源を有しており、これらは訪れる方に憩いと安らぎの場所となっております。そこで、これらを観光拠点としていくためには、マスコミ関係への情報提供が有効策と考えられますので、ロケーション適地としての登録などについて検討してまいります。

特に智光山公園の花菖蒲や狭山稲荷山公園の桜など、季節の花々と自然を有効活用した観光事業と、地域に根差した産業、歴史、文化や伝統芸能を観光資源として活用することで、地域住民の誇りと生きがいの高揚が図られ、訪れる方々との交流を機会に、まちの活気とにぎわいが創出されるものと考えております。

このようなことを踏まえ、平成20年度より観光協会と連携を図りながら、市内の各地域に点在する社寺などの文化財や史跡、季節の花々等の自然を楽しみながら散策できる観光ルートを設定し、また、工業都市としての特色を生かした工場めぐり等を複合的に絡めた街中ウォーキングツアーを実施しております。

また、最近では食に関する観光PRが盛んに行われており、当市においては堀兼の地元で生産された食材を利用した料理、ピザが話題になっております。今後はこのような事業の充実を図るとともに、市内各地で行われているまちづくりの取り組みなども視野に入れ、観光協会を初めとする関係団体との連携、協働により、狭山市の特色を十分に生かした観光振興に努めてまいります。

以上であります。

◎門倉節明 教育長 お答えします。

地域の住民が主体的に運営する総合型の地域スポーツクラブは、スポーツ行政、スポーツ団体のあり方を含め、スポーツの振興を図る上で、国・県においても重要な施策とされており、その促進を図っていくことが必要であると考えております。

総合型地域スポーツクラブは、従来の同世代単一種目の活動単位から、多世代、多種目、多嗜好を基本とするもので、子どもから高齢者まで、初心者からトップレベルの技能を持つ方まで、そして楽しみ嗜好から競技嗜好の人まで、それぞれの目的に応じて地域の皆さんが集い、活動するものであります。

また、総合型地域スポーツクラブは、地域の住民が主体となって運営されることから、その担い手となる人材の発掘がクラブ経営能力を養うためのクラブマネジャーや、個々のニーズに応じた指導者の育成が求められるとともに、定期的、継続的に活動するための拠点施設の確保が必要となります。

議員ご指摘のとおり地域で活動されているスポーツ団体の方が、総合型地域スポーツクラブの設立を目指し、その担い手になるべく動き出していることは承知しているところであります。総合型地域スポーツクラブの認知度は、まだまだ低い状況にあり、今後はその理念や必要性について地域住民やスポーツ団体等に理解され、協力を得られるよう普及・啓発活動を推進していくとともに、体育指導員やスポーツ団体についても設立に向けての担い手となれるよう、支援体制の醸成を図ってまいりたいと考えております。

なお、総合型地域スポーツクラブの推進支援につきましては、現在策定中の狭山市スポーツ振興基本計画や、狭山市総合振興計画後期基本計画に位置づけ、だれもがいつでもどこでもいつまでもスポーツに親しめるよう、その環境づくりに努めてまいります。

以上であります。

◎松本晴夫 総合政策部長 お答えいたします。

初めに総合型地域スポーツクラブの創設と、(仮称)狭山元気大学との関係につきましては、現在作成中の開設プランの中で、ご指摘のようにコミュニティビジネス学科の一つのコースとして、総合型地域スポーツクラブを起業するコースを提案させていただいております。このコースでは、総合型地域スポーツクラブをコミュニティビジネスとして起業することに関心のある者を対象に、コミュニティビジネスに関する基礎知識のほか、総合型地域スポーツクラブの設立や運営に関するノウハウを習得することとしております。

具体的なカリキュラム等につきましては、今後設置する元気大学開設準備委員会において、検討することとしておりますが、総合型地域スポーツクラブの設立に向けて、主体的に取り組んでいる方からも意見を聞きながら、一緒に検討してまいりたいと考えております。

次に、元気大学の運動施設の活用につきまして、具体的には狭山台北小学校の体育館やグラウンドにつきましては、校舎を跡利用する各機関の共有スペースや、地域への開放スペース等として使用する予定でありますが、総合型地域スポーツクラブの起業コースにおいても実技指導等で使用するとともに、またコースの修了生が総合型地域スポーツクラブを立ち上げるまでの間、一時的に利用することも考えられます。

以上であります

◎芹澤和行 建設部長 お答えいたします。

狭山市都市公園条例第4条は、都市公園内での動物の捕獲、又は殺傷などの行為を禁止事項として規定しており、動物の範疇に昆虫も含めて禁止し、現地に看板を設置して利用者に周知を図っているところであります。

昆虫類の取り扱いに関しては、都、県及び他の自治体間で規定の運用に相違がありますが、当市としては動物の自然生態の保護を目的としているところで、行政としての責務と考えているところであります。

それでも、議員ご指摘のように不心得な市民によって昆虫が採取されている現状をかんがみると、仮に昆虫の採取禁止を解いた場合、さらに乱獲が進み、また昆虫が売買されている現状も考え合わせると、業者などの乱獲も進むものと危惧されるところであります。

次に、公園内で観察できる生物につきましては、現地の看板に記して、利用者への情報提供を行っておりますが、希少生物の生息状況につきましては、特に把握しておりません。今後はさらに自然観察会等が行われたときなどを利用し、動植物の生息状況の情報提供を受けるなどして、把握に努めてまいりたいと考えております。

議員ご指摘のように、昆虫採集などを通じて少年期に自然と触れ合うことは、生命や自然を大切にする心を次世代につなげていける取り組みとして重要であると認識しており、昆虫の生息する自然生態や自然との触れ合いを学ぶため、適切な指導者のもとに実施する観察や散策の機会については、大いに設けていただきたいと願っております。

昆虫採集の許可制につきましては、許可されることによって昆虫を採取しているところを見た他の市民に、昆虫採集ができると誤解を与えるようなこともありますので、狭山稲荷山公園との整合性も含め、県等と協議をしながら、他市の状況も参考に検討してまいりたいと考えております。

以上であります。

2回目 6番(伊藤彰 議員) それぞれご答弁まことにありがとうございました。

それでは2回目以降は一問一答でさせていただきます。

まず最初に、地域ブランドづくりについて2回目の質問をさせていただきますが、狭山市といえばやはりお茶だと思います。新茶まつりの際の新茶販売の大行列は、狭山市の新茶は確かな商品力のあるものとして改めて実感いたします。

市長としてはお茶はもちろんのこと、今後狭山市の特産物として、どのようなものが可能性あるとお考えでしょうか。

◎仲川幸成 市長 お答えいたします。

議員ご指摘のように狭山茶はもとより、里芋が上級品としての地位が確立されております。さらに野菜の中でホウレンソウとか水菜の生産も多く、市場において高い評価をされているところでもあります。

これらの農産物は、たゆまぬ研究や努力をされてきた農家の人たち、また農業関係者のたまものであり、さらに枝豆とかニンジン、あるいはコマツナなども狭山市としては自慢できる野菜であり、これらを食材として新たな商品のメニューが開発されております。

また、9月16日からと聞いておりますけれども、市内の高校と4Hクラブが里芋のブランド化について共同で研究が進められるとの情報もいただいているところでありまして、こうしたさまざまな取り組みの効果に大いに期待しているところでもあります。

以上です。

3回目 6番(伊藤彰 議員) 以前、本議会でも小谷野議員から質問がありましたけれども、そのようにさまざまな食の開発の可能性があるということになってまいりますと、やはりトップセールスが必要だと思います。市長にはぜひ先頭に立っていただきたいと思いますが、お心づもりはいかがでしょうか。

◎仲川幸成 市長 トップセールスにつきましては、狭山市の魅力を広く発信し、ブランド力が高まるよう、機会をとらえて先頭に立ってPRをしていきたいと思っております。

4回目 6番(伊藤彰 議員) 続きまして、さまざまな商品開発やまちの活性化についての話題発掘がなされたとき、狭山市にお立ち寄りいただくためには広報宣伝活動をしっかり行っていただきたいと思います。その辺の重要性についてと、取り組み体制について、あえて市民部長にお伺いしたいと思います。

◎名雲康仁 市民部長 いわゆる観光宣伝におけるPR活動、広報宣伝活動ということでございますけれども、さまざまな観光事業を実施する上で、PR活動を行うということは本当に重要だというふうに思っております。その一つの手だてと手段として、マスコミに注目をしていただくことが非常に大切だと思います。県のロケーションサービスの登録も有力な手だての一つだというふうに思っておりますので、ぜひとも進めていきたいというように思っております。

それと同時に、まずは農産物に代表される市の特産品や、川や緑のすばらしさ、ロケーションのすばらしさというものを、もっともっと多くの市民と共有できるように努めていきたいというように思っております。

以上であります。

5回目 6番(伊藤彰 議員) あえて市民部長にお尋ねした理由は、市民部にはさまざまな農政課ですとか商工業振興課ですとか、セクションがございます。そこがやはり情報発信、そのさまざまな商品あるいはコンテンツの物語を正しく発信していただく拠点になっていくんだと思います。そしてまたそれが総合政策部、広報課に落として、記者クラブ、あるいはプレスリリース等につながっていくと思いますので、その辺の物語の大切さ、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。

最後に、ご提言を取り混ぜながら、ちょっとお話しさせていただきたいんですけれども、私の手元にあります日経リサーチの地域ブランド戦略サーベイ、昨年のランキングが出ておりまして、私たちの住む埼玉県は全国の都道府県の中で地域ブランド力、47都道府県中43位と、こういう状況です。その中で、埼玉県下においては狭山市は6位と、所沢市に次いで6位という状況で、全国でいいますと802でしたっけ、市区町村を対象としておりますが、553位、真ん中より下という結果でした。

現在地方分権の時代を迎えて、さまざまな都市で地域の活性化や魅力づくりが行われております。その手法として、地域のブランド力の分析と向上を目指す取り組みが大変盛んであります。国の補助メニューもさまざまあると聞いておりますので、ただいま市長初め前向きなご答弁いただきましたが、ぜひ狭山市のブランド力向上に一層のご尽力をいただきますよう要望いたしたいと思います。

続きまして、総合型地域スポーツクラブ、先ほど質問した件に引き続きまして、質問させていただきますが、狭山台北小が今後元気大学に生まれ変わるために、現在その準備が行われております。そのグラウンドについて、総合型地域スポーツクラブの指導者、担い手育成の観点からも、またさまざまな地域での活用のためにも、魅力あるグラウンドづくりをお願いしたいと考えております。

都内では、学校の芝生化が進んでおり、狭山市でも赤坂の森公園、芝のグラウンド化が行われました。赤坂の森よりも低費用で手間のかからない芝が今日できてきたということを、伝え聞いております。元気大学に生まれ変わる狭山台北小のグラウンドを、試行的にその芝を活用してみてはいかがかと考えますが、市の考えをお聞かせください。

◎松本晴夫 総合政策部長 お答えいたします。

グラウンドの芝生化につきましては、ご指摘のように最近は新しい工法によって安価に芝生化を図る方法があるというふうに聞いておりますが、頻繁に刈り込みを行う必要があるとか、雑草が繁茂しやすいなどメンテナンスに課題があるとも聞いているところであります。

一方、狭山台北小学校の跡利用にかかわる改修につきましては、必要最小限にとどめるということを基本としておりますので、グラウンドにつきましても芝生化までの整備は当面難しいものと考えております。将来的な課題にさせていただきたいというふうに考えております。

以上であります。

6回目 6番(伊藤彰 議員) 芝のメンテナンスについては元気大学で今後検討されております緑のボランティア育成コースというのが想定されておりますが、そのようなコースの中で実践事業として対応していただくことも可能ではないかと思います。

そういった形で、都内がそうやって芝生化が進むということは当然その近郊圏である狭山市も影響を受けます。芝生化のさまざまな試みは元気大学等で試行的にぜひ行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎松本晴夫 総合政策部長 グラウンドの一部芝生化につきまして、緑のボランティア養成コースの実施の場として行ってはどうかというご提案でありますが、コースの具体的な内容につきましては、今後設置する元気大学開設準備委員会において検討することとしておりますので、ご提案につきましても、その中で検討させていただきたいというふうに思っております。

以上であります。

7回目 6番(伊藤彰 議員) 総合型地域スポーツクラブについては、今後ますますその必要性が問われてくると考えております。一度にそういったものを立ち上げるというのは無理としても、志を持たれた市民の方々が動き出しております。ぜひその設立に向けて着実に緒についていただきたいと思いますので、市としてもぜひ全力でご協力いただければというふうにお願いいたします。

最後に、都市公園における昆虫採集許可制の質問に関してですけれども、部長のお話にもありましたように、市内の都市公園内で行われている昆虫の不当採集についてですけれども、私は捕獲の禁止規定について、周知が足らないように思うんですが、部長のお考えはいかがでしょうか。

◎芹澤和行 建設部長 お答えします。

捕獲の禁止規定の周知につきましては、公園の看板での表示やパンフレット等で周知を図ってまいりたいと考えております。

以上であります。

8回目 6番(伊藤彰 議員) 環境保全にしても、観察活動にいたしましても、市が直接組織して行うということは、事務事業の強化にもつながり、なかなか新たなイベント企画というのは難しいかもわかりませんが、近く元気大学も開設されることもありまして、そういった指導員の養成を元気大学で行って市民力を活用するということについてのお考えはいかがでしょうか。

◎芹澤和行 建設部長 お答えします。

環境保全や観察活動にかかわる市民力の活用につきましては、(仮称)狭山元気大学の人材育成の一つとして、育成が可能かどうか、担当課と協議してまいりたいと考えております。

以上であります。

9回目 6番(伊藤彰 議員) 今回私の提案している昆虫採集の許可制ですが、活動中に許可の表示を徹底することや、子どもたちへの指導の中で原則は禁止なんだよということを周知することで、広く都市公園の活用ルールが逆に宣伝できるとも思います。

また、収集できた昆虫の種類や数を報告してもらうことで、今後の保全やさらにふやしていく活動にも役立つと思いますが、確かな生態調査をかけるとしますと、逆に費用が大変かかります。そういった取り組みは保全にも役立つと考えますが、いかがでしょうか。

◎芹澤和行 建設部長 お答えいたします。

昆虫採集の許可制につきましては、昆虫採集を許可することについての検討が必要でありますので、ご提案として承りたいと考えております。生態調査につきましては、議員ご指摘のとおり専門家による調査は多額の費用がかかりますので、自然豊かな現状を維持する中で来園者や自然観察会等による情報提供をチラシなどでお願いしてまいりたいと考えております。

以上であります。

10回目 6番(伊藤彰 議員) 私はこの夏、地域の魅力づくりの企画といたしまして、昆虫採集の指導事業を行いました。実はその際、部長初め建設部の皆さんに大変お力添えをいただきまして、ありがとうございました。

都市公園外の赤坂の森トラスト9号地、その周辺でその事業は部長等狭山市のご協力もいただきまして、開催をこぎつけることができました。約30名のご家族が集まりまして、お父さん、お母さんからも少年時代の経験がよみがえって大変有意義だったと、ぜひまたやってほしいと。次はいつやるんですかと、こういう反応をいただきまして、大変好評でした。

既に他市では、都市公園内で昆虫採集の体験授業を指導員つきで行うイベントがそれぞれの市町村の公園の呼び物として、取り組まれている例も複数確認しております。公園を活用した狭山市の魅力づくりとして、ぜひとも前向きにご検討いただきたいと思います。

要望させていただきまして、私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。