狭山市駅西口周辺整備事業、以後のまちづくりについて (平成18年6月9日)

平成18年第2回定例会 一般質問

狭山市駅西口周辺整備事業、以後のまちづくりについて


狭山市駅西口地区市街地再開発事業は、3月30日、都市再生機構によって国土交通省に対し事業認可申請がなされ、いよいよ本6月中にも事業認可されようとしています。

狭山市駅とその周辺地域、入間川地域全体を考えたとき、この再開発事業は、新たなまちづくりの端緒・・切っ掛けだと考えます。

これからの道のりは、行政の力だけではなく時間と周辺地域住民の努力も必要と思いますが、そのプランは、今からしっかりと積み上げていかなければなりません。

いわゆるバブル期の再開発事業であったなら、大資本、商業資本によって、まちづくりのプランやにぎわい形成、活性化の道のりについても概ね、民間任せでできあがるわけですが、この時代の開発だからこそ、そのような、他人任せではない、市と地域住民の力によってこの再開発がまちの再生に繋がる効果を得る、そのような取り組みが必要だと思います。

市長も、この再開発は、今後の狭山のまちづくりのスタートであると言う、お考えを様々な場で御発言されていますが、地域住民の取り組みや、民間資金の活用などの方策も講じ、入間川全体の活性化の枠組みづくり、にぎわい形成の仕組みづくりが必要です。

あらためて狭山の中心市街地の活性化について市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。


そのような市長の総論的お考えを踏まえて、本日の一般質問は、再開発事業の事業認可を目前として、現時点で方向性を示す必要のある様々な点について質問して参ります。


①都市計画道路など周辺道路沿いの店舗形成誘導策の

必要性について


まず、再開発事業を通して、上諏訪線及び霞の線という都市計画道路が接続します。再開発地区に直接接続される基幹道路の中心部が完成するわけですが、この都市計画道路を含めて、中心市街地の沿道沿いの個々の開発について、市としてはどのような方針をお持ちでしょうか。

これまで狭山市駅の駅前通りと七夕通りの一部には、店舗ビル住宅ビルの高度化を契機とした開発に際して、一階部分を店舗とするよう誘導する要項がありますが、市の方針に従っていただけないケースもあるようです。

今後再開発と相前後して、マンションなどの開発が進むと考えますが、沿道の特に夜間の安全や住民の利便性、再開発の周辺地域の商業の発展とその相乗効果を考えたとき、接続される都市計画道路についても店舗形成についての誘導策を講ずる必要を感じます。

この件についてはあまり先延ばしすると手遅れとなり周辺事業者や商工会議所も含めて早急に意見を調整し決断する必要があると思いますが、市の考えはいかがでしょうか。


②現駅前道路のありかたについて

次に、懸案の現駅前道路については、この開発の当初から、大変狭矮であり歩行の安全性について打開策が求められておりましたが、再開発後のこの通りの扱い方について市の考えはどのようなものでしょうか。

また今後どのようなプロセスでこの問題についての周辺地域の意見を集約していくのでしょうか。また最終的な案の作成はどのようなタイミングを考えているのでしょうか。


③バス路線について

次に、再開発事業完了後のバス路線について質問いたします。再開発地区の現在の計画によりますと、これまでバス路線として利用されている駅前道路は、歩行者専用の市民広場「狭山坂」となりますので、新たにバス路線が考えられていくと思われます。

現時点でも、いくつかのルートが考えられますが、入間川商店街には、バス路線とバスの停留所の存続は、商業の維持発展の生命線との意見が多く聞かれます。周辺商店街のにぎわい形成は本計画の目的の一つですが、市としては地元の意見を良く聞き周辺地域の利便性と共に商業の発展についても良く検討し、路線を決定していただきたいと考えます。市の考えはいかがでしょうか。


④西武鉄道のまちづくりへの協力要請について

次に、再開発事業の施工後の状況を考えたときに、先に参考資料として閲覧いたしましたコンピュータグラフィックなど詳細を検討すると、まさしくこの開発は西武鉄道のためにも大きなメリットのある開発であることが良く分かります。

これまでは、地元にも商業資本として、西武鉄道もしくは西武系の資本等のはいる可能性については警戒心もあったようですが、東西自由通路との関係もあり、いよいよ事業認可となったときには西武鉄道としても、沿線地域の発展のため、自治体の努力に全面的に答え、また協調していく責任があると思います。

ステーションビルの今後なども見据えながら、狭山市駅西口周辺全体の商圏形成について、ノウハウやソフト面、店舗の配置など、競合ではなく、協調していく環境をいち早く作らなければならないと考えます。この辺につきましては、是非とも市長自らトップ会談で西武鉄道にテーブルについて頂くよう要請していただきたいのですが、市長のお考えはいかがでしょうか。


⑤まちづくり機構について

最後に、はじめにも申し上げましたが、狭山市駅西口の再開発は、まちづくり全体を考えたときに、これで終わりではなく、狭山市にとっても狭山市駅西口地区、狭山の中心市街地にとっても、まちの再生のスタートとして考えて行かなければなりません。

そのような取り組みに、市民、周辺の商業者、住民の声を集め体現していくためにも、地域のまちづくり団体の設立が必要と考えます。

これまで積み上げきた中心市街地活性化法に基づいたTMOまちづくり機構の設立に向けたTMO基本計画の策定については、時を重ね、この議場においてもたびたび要望して参りましたが、周辺地域の方々の、声を聞き、話し合い、今後の活路を見いだしていく、打開策を共に考え実行していく。

これらの事のためには、やはりまちづくりについてプランを練り、企画を練り実行する団体TMO(タウンマネージメント機構)・・もしくはそれに類する団体の設置が必要だと思います。

市長もかねてより推進の方針をお示しですが、再開発がいよいよ事業認可しようとしている時、今後の計画をお聞かせいただきたいと思います。

以上私の一回目の質問を終わります。ありがとうございました。



2回目

種々お答えいただきましてありがとうございました。

まず総論についてですが、市長及び執行部はご存じと思いますが、一昨年前の平成16年10月に、都市再生機構によって「狭山市駅西口地区市街地再開発事業に係わる事業計画等検討業務報告書」と言うものがあります。

都市再生機構の行う再開発事業に際して、狭山の中心市街地がいかなる方向で活性化されていくべきか、またその中で本再開発事業が如何に位置づけられるのか示した報告書でありますが、これまで入間川地域の市民間で、あるいは市マスタープランづくりなどの協議を踏まえた優れた内容と考えますが、このようなプランを是非日の目を見させていただきたいと思います。

市は、機構のノウハウも含めてあらゆる機会を通じ、あらゆる方法を講じて中心市街地のプロのプランづくりを取り入れ、また地域に還元して課題の整理に手がけていただきたいと思います。

ただいま、駅前道路の開発後の位置づけ、都市計画道路の位置づけ、バス路線などの問題を提議させていただきましたが、どれも認可後待った無しの問題でありますし、現時点で具体的な議論とプランの策定のプロセスですら明かでないことは、残念ながら大問題だと言わざるを得ません。

こと大げさに申し上げるわけではありませんが、あらゆる問題について検討する場が、今まさしく必要なのではないでしょうか、そのような意味も込めても、まちづくり団体の設立の必要性を再度強く要望いたします。そして強いて申し上げれば、出来ればその中に、西武鉄道の代表者も加わることが出来るような、本格的かつきちんとした責任ある団体の設立を強く要望いたしまして、私からの一般質問を終わります。