市町村合併及び住民投票の結果について (平成17年3月7日)

平成17年第1回定例会一般質問

市町村合併及び住民投票の結果について

 おはようございます。議長のお許しを頂きましたので、7番伊藤あきらの一般質問をさせていただきます。

 今回の入間市との合併をめぐる取り組みについては、合併特例法の期限もあり、狭山市は、また故町田市長からの意思を引き継いだ仲川市長としては、大変な時間的制約の中、困難な状況下での選択でありました。

 そのような中で、両市の代表者である合併協議会委員の方々にご尽力をいただき新市建設計画を初めとする合併構想をまとめ上げていただきました。あらためまして関係各位のお力添えに感謝いたします。

 本年1月の30日狭山市・入間市の双方はそれぞれの市民意思確認の方法により、狭山市は住民投票の結果に基づいて今日平成17年度内の合併について断念をした経緯であります。
 私はかねてより市町村合併につきまして推進の立場で活動して参りましたので今回の結果につきましては非常に残念な想いがあります。そしてまた、今回の結果につきまして自治体における直接民主主義の難しさを痛感し深く反省をしなければならないと感じております。

 私は、狭山市が、市町村合併に取り組んできた経緯を知る者として申し上げたいのですが、今回の合併に向けての取り組みは、確かに市民運動が盛り上がって始まったものではありませんが、決して国や県から押しつけられた合併と言うものでもありませんでした。
 当初から総務省や、県の説明会などに参加しても合併を目指す事はあくまでも自治体の自由意思であるべきことがはっきりと打ち出され強調されておりましたし、むしろ自治体にとってはこれだけ重大な変革でありますのに、国、県の指導性が弱いことを疑問に思っていたくらいでありました。

 現在進められている三位一体の地方財政構造改革は、総枠で地方交付税などの自治体に対する国の財政的負担を減らしていくと言う動きであり、それ自体については疑問もございますが、現実に国の財政は危機的であり狭山市も含め、国や県の補助金に依拠した自治体経営から脱却し、真の意味で自立した地方政治を確立していくためには、自治体そのものの内部経費を大胆に縮減し、同時に自治体の行政範囲を拡大できる市町村合併こそが最善の方策であります。そしてこの事は、主義や政権の色合いを越えた普遍的な帰結だと私は今も考えております。
 そして、現在財政上の大きな課題である、人件費の負担を合併によって恒常的かつ大幅に縮減できることは合併協議でも明かとなっておりましたとうりであり、狭山市と狭山市議会は、主体的な判断で「行革合併」として、今回の合併協議に臨み取り組んだわけです。

 合併構想の種々の点につきましては、相手の有ることでありましたので協議会の決定を待ちながら市民の皆さんに、説明する形となり、最終的にまとまったのが11月でしたので、きちんとした周知の時間もきわめて限られてしまったことも事実であります。

 私としては、今後国の動向がいかなる政権あるいは体制なるかに係わらず、600兆円に上る債務残高のあることによって、介護保険法等高齢者対策における自治体の負担、廃棄物処理における自治体の負担、少子化対策における自治体負担、そして今後新たに地球温暖化やCO2の削減問題等環境課題における自治体負担、教育における自治体負担など、時代の趨勢として、ますます自治体負担の増加することが見込まれている以上、どんなに時間的制約があっても、平成17年度合併ついては、現行法に基づいて考える限り、市民負担の増加の傾向を緩和する意味で市民にとってメリットがあり、市と市議会が今回の特例法期限内合併を初めから諦め放棄してしまうのではなく、市民の皆さんに対し、合併構想をまとめ実現可能な所まで準備する事が議会と市の責任であると考えました。

 その点については一つ役割を果たすことはできました。
 しかし、多数の市民の皆さんの理解は得られず入間市との合併は不調となりました、合併に向けた取り組みは、大変な事業であったわけでありますから、きちんとした総括も残していかなければなりません。そこでこの間の取り組みについて、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

1,住民投票が行われるまでの市長の取り組みについて

 まず、行革合併という基本理念を掲げ取り組まれた市長としての協議結果については。振り返ってみてどのようにお考えでしょうか。

 次に、狭山市の政治リーダーとして合併に取り組んだなかで市長ご自身のお考えについてお尋ねいたします。
 狭山市の財政状況と今から取り組んでいく新たな行政課題、今後の財政の予測など市民よりもより身近に感じているはずの職員の機関から反対の声が上がってしまいました。職員組合がこのように動かれたことについては、大変残念な状況でしたが、行政の統括者としてこの点についてどのようにお考えでしょうか。

 さらに、市は限られた時間の中で、市民説明会や様々な広報活動を行ったわけでありますが、現実に多数の市民の理解は得られておりません。市長は市民への説明責任についてはどうであったか、またどうすべきと考えたか。

2,住民投票が行われるまでの助役の取り組みについて

 市長は、合併を公約として市長に就任され、きわめて困難な状況の中で、この問題を進め狭山市と狭山市民の将来のために、入間市との合併に取り組んできた訳でありますが、市長を補佐する立場の助役としては、このたびの取り組みはどうでありましたでしょうか。また現時点ではどの様にお考えでしょうか。助役のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

3,住民投票の結果を得て、現時点での市長のこれまでの合併への取り組みについての総括及び今後の合併に関する見通しについて

 先にも述べましたが、狭山市として将来の市政運営を考えたとき現時点での入間市との合併が必要との判断に基づいて今回の合併に向けた作業に取り掛かってきたわけですが、私はその点については、現時点でも間違った選択ではなかったと考えます。
 あらためてその理由整理しますと。
 理由の一つ目は、三位一体の地方財政改革の中で自立したより効率の良い自治体の形成が必要であり、現状を放置すると今後ますます市民負担が増加することが見込まれること。
 二つ目は、地方分権に耐えうる充分な人材及びこれまで国や県の持っていた権限を市として行使するに相応しい体制作りが急務であること。
 三つ目に狭山市の場合首都近郊圏としての全国規模の産業構造の位置と役割を担いながら埼玉西部地区としての地域経済の拠点として地域産業の創世と発展を期する為に自立した市民により近い産業政策、経済政策の道筋を行政組織としてめざす基礎を作るために。
 四つ目に既に狭山市単独の財政状況と総合振興計画上の財政予測との乖離があること。これは合併協議の中でより明確に裏付けられる結果となり、また今後の人口動向との乖離の問題も重大な問題としてあることから、合併によって行財政改革と総合振興計画の見直しもあらためて長期展望に基づいて取り組むチャンスであったわけです。
 このように、自治体の運営上、今後の市民負担の軽減のためには現時点でも市町村合併は、有効な手段であると考えております。
 これらの判断についてはどう総括されますでしょうか。

 また今後単独市としてより困難ではありますが、自立都市をめざし取り組んでいく必要があります。今回の入間市との合併への取り組みの中で狭山市が学び取ったもの、入間市と行政を比較しながら、他市の努力、他市の考え方と言うものが見えてきたことと思います。
 ほぼ同じような社会経済状況の中にある入間市との協議の中で、様々な市政への時代的要求をどう捉えているのか、合併協議を終え視点を変えてみて今回の合併協議の中で得られたものは無かったでしょうか。このような点についても今後の総括として遺して行っていただきたいと思います。

 私は先程述べたとおり、狭山市のおかれている状況を考えたときに、今後とも合併を指向していく必要がある考えております。その点について現時点での市長のお考えはいかがでしょうか。


4,単独市との市民選択を受け、これからの狭山市の市政運営について まちづくり・行財政改革

 最後に、単独市との市民選択が住民投票の結果として現実に有ります。ここで当面の市政運営について市長のお考えをお尋ねいたします。
 既に、合併の是非論の中で充分なほど議論がありました、行財政改革の必要性であります。これまでの狭山市は、優れた自主財源力を日経地域情報誌にある市民サービス度指数に評価されるような数値、例えば住民票の手数料を100円にとどめると言った施策に重点を置いて参ったと思います。
 しかしながらこれらの数値は市民満足度に裏付けされたものではなく現在の人口流出にも見られるように必ずしもそのことが市民に評価されていたのか疑問が有ります。仲川市長は、現在も行財政改革に取り組んでおりますが、やはり安定した行政運営を保証し人口の流出をくい止めていくためには、狭山市が遅れていた、駅周辺整備や道路整備などの計画的なまちづくりの実行が是非とも必要と考えます。
 今後いかなる視点で行財政改革を行っていくのか市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 以上で一回目の質問を終わります。


2回目
 御答弁ありがとうございました。
 順序は前後いたしますが、助役の答弁について申し上げたいと思います。もちろん北田助役におかれましては、その行政手腕には定評がありその上でのご見識で御答弁されていることと思いますが、私は助役の役割は事務職のトップとして様々な事務事業の調整や取りまとめ、統括者とのしての指示と言った業務にとどまらないのではないかと考えております。
 なぜなら、助役とは、市長の任命した特別職であるのですから、時と状況によっては、市民に対する場面でも市長に成り代わって運動され、御発言されることが望ましいと考えます。
 今回、仰るように議会に対しては、全員協議会での報告を担当されておりましたが、最終的に市民の半数近い方々が住民投票に望み、まさしく住民を巻き込んだ政治選択でありましたので、市長もお体は一つであります、状況を判断し時には表舞台で市長と共に市町村合併の必要性について市民運動を起こし熱心に助役自ら積極的に世論形成に取り組んでいただきたかったと思います。これは、私の提言として受け止めてくだされば結構です。

 さて市長、私は、臨時議会で現時点での法定協議会の解散には反対いたしました。それは住民投票の結果を尊重するとしても、これだけ重大な政治選択について市民に問うてきた合併問題について何も公式に総括をせずに、後世に残すことなくして終わらせてしまって良いはずがないからであります。合併は不調に終わりました。しかしこの間に狭山市が得たことは何であり失ったものは何であったのかこの事について私達は市民に報告する責務があるのでないでしょうか。自治体行政は間違いがあってはなりませんが、現実には失敗することも多々あると思います。振り返るいとまがないほど行政ニーズも沢山ございますがそのことをきちんと行わない限り市民との意識の乖離を埋めていく方策も見つけることはできません。
 私達は、市長が立候補をご決断した時から市長と共にあります。法治主義の範疇ですべてを割り切るのであれば、今回の答弁は何の問題もないかもしれませんが、私達は、市町村合併を世に問い訴え、説明してきた政治的責任があります。この政治的責任は、決して軽いものではありません。市としての仲川市長としての総括を私たちはその政治責任を果たしていくためにも、きちんと遺していくことを強く要望いたします。
 視点は、私達の合併の政策は、狭山市のおかれている状況から市にとって市民にとって間違った判断であったのか、なかったのか。
 間違った判断はなかったとしたら、いったい何が原因で市民の理解を得ることができなかったのか。
 説明の方法なのか、狭山市の置かれていた状況なのか、市民の皆さんに対する様々な意味でのケアーであったのか。プロセスの問題なのか、時間の問題なのか市の体制の問題なのか。一般職員の理解の問題なのか。私は自信の反省も含め、これらすべてに問題があったと考えますが、是非とも市長のお立場で関係した協議会事務局職員、協議会委員の皆さんと協議する機会を、さらに反対の側にたった方々の視点も含めて協議する機会を持っていただき、遺していって頂きたいと思います。このことについて私は今回強く要望いたしたいと思います。
 次に、これからの単独市としての方向性についてであります。この問題は合併の取り組みについての総括とも関係しますが、まず私はこれからも、市町村合併については検討して参りますし、市長におかれましても是非とも今後の政策の視点として今後とも諦めずご検討いただきたく要望いたします。
 その上で、当面単独市としての市政運営に全力を挙げていく必要があります。 合併を反対された方の議論に、単独市と自立を混同している議論がありますがこれは、全くの認識不足であり、市町村が自立していくためにどのような環境が望ましいのか、初めからその視点が市町村合併の始まりでありました。
 単独市として自立していくことは、合併市として自立していくことよりも明らかに困難と思われますが、そうであったとしても私は自治体の自立を諦めるものではありません。
 そもそも自治体の自立とは、平成11年の地方分権一括法でうたわれている補完性の原則から申し上げれば、まず個人の自立から出発しなければなりません。そもそも、特定の輸送機械製造業企業からの税収に依拠してきた財政構造とそこに依拠した発想自体自立の精神とは相容ることのできない議論の混同であることを提言として申し上げておきたいと想います。
 しかし、現実から出発しなければなりません。単独市としての自立の出発点は、現状の財政構造からスタートしていかなければならないことは明かであります。 問題は、今後何を目指していくのかという問題です。
 ここで一つ提案したいと想います。私は日頃の市長の仰っている元気のある狭山市を目指すと言うことはどういうことなのか考えてみました。
 私はそれはチャンスの多い町にしていくことだと想います。豊富な知識と、元気のあるご年輩の方には、まちで活躍するチャンスを。身体に障害があっても、自立をもとめ仕事を求めている方には、仕事のチャンスを、勉強をしたい子供たちには、より沢山勉強のできるチャンスを。スポーツで活躍したい青少年にはスポーツでどの市よりも活躍できるチャンスを。そして、仕事をもとめ、起業家を目指す方には開業のチャンスを、どこの企業よりも事業効率の向上を考えている企業には、生産性のあるまちづくりを。
 あらゆる意味でチャンスの多い町狭山市を是非とも目指して取り組んでいただきたいと思います。
 市のサービスのすべてにおいて市民のチャンスを醸成していく力のある市は、私はきっと市としてはマスコミが飛びつくような目立った事業ができなくても自立していくことができるのではないかと考えます。
 行財政改革に取り組み単独市としての自立を模索していく市長に抽象的かもしれませんが一つの視点としてこの事を提言させていただき私からの一般質問を終わります。ありがとうございました。
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