商業・地域産業の活性化と七夕祭りの活用について (平成15年6月12日)

平成15年第2回定例会一般質問

商業・地域産業の活性化と七夕祭りの活用について


同じく地域の活性化について、七夕祭りのこれからについて質問いたします。

七夕祭りの費用対効果は

入間川の七夕祭りについては、入間川の振興と狭山市の観光事業の中心と言う位置づけで毎年取り組み、狭山市のホームページによりますと、ここ数年来場者数も延びており、その発展が認められます。関東の3大七夕祭りとして、湘南平塚の七夕祭り、315万人の来場者に劣らないような発展を期待いたしますが、その発展を考えるときに、やはり現状の課題を整理してより素晴らしいものを生み出して行きたいところです。

そこで現在市としての、この七夕祭りの費用対効果についてどのような認識をお持ちでしょうか、質問いたします。

またその中で市として考えている、今後の課題についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。



七夕懇談会の実施について。

私は、市の熱心な取り組みと努力によって盛大な七夕祭りが受け継がれ守られている事について、地元の者として心から感謝申し上げる一人ですが、永年地元の消防団としてまた商工会議所の青年部として本事業に係わってまいりまして、様々な課題もあるのではないかと考えます。


その中で一つ申し上げますと、やはり時代の様々な要因のなかで地元の商店が「日頃のご愛顧をお礼返しする」という思いが、この祭りの原動力であるのですが、現状ではなかなか各商店の体力として厳しいものがあるようです。しかし総じて言うと決して七夕祭りを否定するものではないのですが、地元の元気が薄れてしまうと祭り自体の骨格が揺るぎかねません。


狭山市の中心市街地である入間川の振興を取り組んでいくことと同じ課題の解決が七夕祭りのさらなる発展にとって不可欠ではないでしょうか。

かつての、「祭りの時は商売は抜き」という気っぷのいい気概も未だに健在ではありますが、気概は気概として大切にしながら、地域の発展に直結する相乗効果を今後はさらに模索すべきではないでしょうか。

既にここ数年、七夕祭りにおいて、40万人を超える人々を対象に、いかに自店の収益をあげて行くかという試みは始まっておりますし、今後も祭りを発展させる一方で商売繁盛や事業の発展を兼ね備えていくことも必要であることをぜひとも皆さんにご理解いただきたいと思います。

現在様々な方々が、七夕祭りの発展と成功のためにご尽力いただいているわけですが、狭山市の唯一と言っていい観光事業としてのさらなる発展と地域の振興の為に、ぜひとも時間を掛けて市民の皆様、実行委員会の皆様の中で議論を深めていただきたいと考えます。例えば、竹飾りをいかに充実していくのか、協賛金をより多くの皆さんにご協力いただくにはどうするればいいのか、土日開催で良かったのかどうか、露天商のしきりは現状のままで良いのかどうなのか、このような具体的問題や先に申し上げた「祭りのあり方」に関する問題、そしてまた新たな企画などを、ぜひとも市民、地元の関係者と行政が一つになって協議する機会を作っていただきたいと思います。仮にこれを「七夕懇談会」と呼ばせていただきますが、そのような会の開催について市民部長にお考えをお尋ねいたします。




七夕祭りがビジネスチャンスとなる為の条件整備は。

さらに、ただいま申し上げましたとおり、七夕祭りのさらなる発展のためには、地域の商店街の発展は不可欠と思います。祭りと商店の振興が相乗効果を生み出すための条件整備を模索していただきたいと考えます。

まず、そのような考え方について市のお考えはいかがでしょうか、また市としてできることは無いでしょうか、お尋ねいたします。

また、狭山市全体の振興のために祭りがあると考えた場合、地元商店に限らず、様々な形でのビジネスチャンスが存在していると思いますが、七夕祭りが地域全体の発展に寄与できるよう今後の市としての考え方をお聞かせ願いたいと思います。



七夕祭りをモチーフにしたまちづくりは。

平成12年度末に狭山市の中心市街地活性化法の基本計画を策定して以来、TMO事業計画の策定に取り組むところと存じますが、ここで今後の進展が期待される狭山市駅西口の再開発事業も関連して、中心市街地のテーマ作りについて提案したいと思います。

今年の4月総理大臣直属の諮問機関である「観光立国懇談会」において、日本の新たなまちづくりの視点として「住んでよし、訪れてよしの国作り」という内容で「観光まちづくり」を提唱する報告書が提出されました。

ここで言う「観光まちづくり」とは、例えばバブル期に発想されるようなリゾート開発や、テーマパークづくりをうたっているのではありません。

これまでの観光事業は「観光資源、観光開発、観光客」を三代要素として開発したため、地域社会が抜け落ち、地域の日常と観光開発が相対するものとして描かれていました。

しかしここで言う「観光まちづくり」とは報告によると「観光客が訪れてみたい{まち}とは、地域の住民が住んでみたい{まち}である」として地域住民と観光資源と来訪者の融合を提唱しているのです。

私は、そのような意味で、これから国が進めようとする「観光まちづくり」に大いに共感するものがあります。

そしてこのことを私たちの狭山市に捉え返した場合、まさしく観光資源とは入間川七夕祭りであり、地域社会とはこの祭りをはぐくみ継承してきた入間川地域の日常の生活であり、そしてまた、七夕祭りのロマンティックなイメージを求めて来訪する人々の調和こそが、狭山のまちづくりを考えて行くに当たって、一つの答えになるような気がいたしました。

かつて狭山1番街と言う名称から「七夕通り商店街」という名称に変更したこともまた、突き詰めると同様の想いであったと考えます。


狭山の中心市街地にはぜひとも、この七夕祭りをモチーフにし、七夕のロマンを日常に取り入れたまちづくりを、国の「観光まちづくり」構想と連動してご検討いただきたいと思います。

これらの点につきまして、市民部長に所見をお伺いし、私の一回目の質問を終わります。ありがとうございました。