住民基本台帳ネットワークシステムについて (平成14年9月6日)

平成14年第3回定例会一般質問

1,住民基本台帳ネットワークシステムについて

1, 住基ネットの必要性についての狭山市の見解。

 本日は去る8月5日に部分的に稼働し始めました住民基本台帳ネットワーク、いわゆる住基ネットについてご質問させていただきたいと思います。

 この問題については、個人情報保護法の制定が遅れている関係で、住基ネットの導入が先行した形となり、世論には、市民の個人情報が悪戯に踏みにじられることがないだろうか心配の声を耳にします。
 また、数十年来議論されてきた。国民総背番号制につながる物だという議論もあり「勝手に背番号などつけてほしくない」という感情論も飛び交う中で様々な意見が出ているのも事実だと思います。
 そこでこの機会を通じ、狭山市はこの住基ネットについてどのようにお考えでいるのかその基本姿勢について市長にお尋ねしたいと思います。

 かく言う私は、いかなる立場かと申しますと、国民総背番号制反対と言う議論の中にはは、いささか時代錯誤と言わざるを得ない物も含まれていると考えています。
 徴兵の為とか、徴用とか、配給の為とか国家主義に直結させた理由でこの住基ネットを評価することが今の時代に妥当なことなのかまず疑問に思いますし。
 また国民の側も、もはや背番号で動かされるほど国家に対して従順ではないことは、自由と民主主義の時代の中で明らかでありますし、ましてや住基ネット情報が、戦中のドイツのユダヤ人政策の様にホロコーストに利用されるなどという議論に至っては、今の社会の担い手たる自己をこの民主主義の時代の中で滅却している机上論と言わざるを得ないと考えています。

 従って私の立場は、むしろIT社会の到来とその積極活用による行政コストの軽減、ITによる行政事務の効率化と公開性の拡大、また住基ネットを基盤とした個人認証制度の早期の実現によって、高度情報化社会という新しい時代の本格的発展のためにむしろ冷静に議論し、個人と地域社会、あるいは個人と国家の関わりのなかで、そのシステムを相互監視し、より安全で便利な仕組みとして仕立て上げて住基ネットが円滑に運用されることを望んでおります。

 そのような時代性の中で、狭山市も住基ネットを導入した訳ですが、住基ネットの正確な理解のために、以下の点について市民部長にお尋ねいたします。
 一つは本格導入によって、市民はいかなる便宜を得られるのでしょうか。この住基ネットはeジャパン構想の一つの柱でもあるわけですがその辺の関連も含めてお答えください。
 また本格導入による狭山市の行政事務は、具体的にどのように簡素化されるのでしょうか。既にあるシステムの上に新しいシステムを構築したわけですから単純にすぐコストの縮減につながるというわけには行かないと承知しておりますが、今後の見通しも含めご説明いただきたいと思います。


 2, 住基ネットの安全性について。
 個人情報の保護について。

 また、先ほども述べましたが、個人情報保護法案はマスコミの取材規制だとの反対もあり現在国会で継続審議中ですが、私はいかなる状況であっても、今後この住基ネットを円滑に運用していく為には、個人情報の流出を巡るトラブルを徹底的に排除していくことが大切だと考えます。
 市民の皆さんの個人情報保護の仕組みはどうなっているのか、現状についてご説明願いたいと思います。

 住基ネットは、名前と住所、性別と生年月日と言う基本4情報だけのデータですが、住基ネットの目的外使用に対しての関係法、あるいは関係条例等の考え方はどうでしょうか。
 やはり市民の個人情報については狭山市として徹底した保護対策が必要だと思います。個人情報保護法の設立を待たず、市条例の制定を先行させる考えはありますでしょうか。様々な形や場面で大量の個人情報の管理や操作が民間レベルで始まってしまっている今日、住基ネットのデータは民間レベルでも引く手あまただと思います。情報を横流しした場合の罰則規定なども条例上厳重にする必要があると考えますがいかがでしょうか。

 さらに、万が一ハッキングが判明した場合、緊急措置として直ちにシステムを止められる制度も必要だと考えますが、そのような措置について基本的にどう考えていますでしょうか。以上市民のプライバシー保護のために狭山市はどのような仕組みで対策を練ったのか企画総務部長に総括的にお答えいただきたいと思います。

3,ICカードの活用方針について。
 狭山市独自のボランティアポイント制度を確立しては。

 次に来年からこの住民基本台帳法によって狭山市が市民一人一人に対して希望者にはICカードを有料で配布することになりますが、ICカードというと、その機能や記憶容量が大きく住基ネットの対応のためだけでは機能の持ち腐れと言うことになってしまいます。
 様々な機関でいろいろとその活用方法が研究されていると聞いていますが、狭山市としては現時点でどのような考えでいるのでしょうか。
 市では各種の磁気カードが既に利用されていますが、すべての機能をこのICカードに統一する事も可能です。市の方針をご説明いただきたいと思います。

 市民にとっては、住基ネット用ICカードを個人認証の為のIDカードとして活用するなど有用な点もあり、また発行も希望者選択制なので自己責任で発行を求めるため、発行によるリスクも事前に明確化してさえいればかなりの社会的活用も可能と考えます。

 発行する以上カードの機能からしてIT社会ににあった魅力的な機能が求められると思いますが。ここでこの間ITに関する私的な研究の中で強く要望のあった活用策についてご提案させていただきたいと思います。
 現在市は福祉や、防災、まちづくりなど様々な場面で社会福祉の向上の為に市民に善意のご協力をいただいております。
 またこれからは今まで以上に市の行政事務にボランティアと言う形でご協力をいただかなくては成らない事も増えて参ります。
 確かあの人は、こんなことで活動していた。この人はあのイベントの時、交通整理で汗を流していた、と言ったことはよくあるのですが、なかなかご尽力をいただきながら市や社会への不断な努力を正しく受け止めて市としてコミュニティとしてきちんと評価してさしあげる仕組みはありません。

 どこかでなにか手伝っていたなどという曖昧なことではなく、市民が協力してくださっている社会貢献をポイントとして蓄積していく仕組みがあれば、市民の活動の社会的な正当な評価にもつながりますし、様々なボランティアの動議付けの一つにもなり得ると思います。
 日本的な美意識として、善行は人に目立たず、陰ながら行う物という考えもありますが、おそらくそのような美意識を理解できる人は、今の時代は少数派のような気もします。
 子供たちが学校で、市民が日常で行ってくださっているボランティアを正当に評価して、奨励するためにもICカードを活用したボランティアポイント制度を確立しいくことも一案だと思います。

 他市にはエコマネーと言う制度に取り組んでいるところがあります。福祉の分野でとかエコマネーというポイント制度を実施しているのですが、来年のICカードの発行は多くの市民が参加しやすい仕組みを研究し、初めてみる良いチャンスと考えますがいかがでしょうか。
 市民部長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。          


2回目

 個人情報の保護の仕組みの部分で、ハッキングなどのレベル3の事態が起きたとき、セキュリティ会議を開き場合によっては、回線の切断も行うとありましたが、私もいろいろと調査していく中で、興味深い見解を見つけましたのでお話ししたいと思います。
 専門家の試算によると市民一人分の情報量はおよそ3キロバイトで人口が16万2千人の狭山市の場合 486メガバイトになります。たとえば8メガバイト/secの通信速度のADSL回線を使って不正アクセスされていたとき、約1分間で全市民の個人情報がダウンロードされてしまいます。
 すなわち実際にレベル3の事態が発生しそれに気づいたときは、気づいたその職員が対処しないと間に合わないと言うのが現実ではないでしょうか、とてもセキュリテイ会議など招集するいとまはありません。この辺についていかがお考えでしょうか。
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