学校の独自性について 平成12年12月8日

平成12年第4回定例会一般質問

学校の独自性

学習指導要綱の改変を前に十分な予算付けを                   答弁者  教育長
 議長のお許しをいただきましたので、5番政志会伊藤彰より一般質問をさせていただきます。
 今回は新学習指導要領について教育長にお尋ねいたします。新学習指導要領につきましては、すでに平成12年より移行措置期間に入り、狭山市に於いても小中学校でその取り組みが始まったところです。
 今回の学習指導要領の目玉と言われているのが、所謂「総合的な学習の時間」です。
「総合的な学習の時間」は、地域や学校、児童の実体等に応じ、横断的・総合的な学習や、児童の興味関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとされており、これまでに無い、各校独自の教育カリュキュラムが求められています。

 1)この「総合的学習の時間」について移行期間に入っている本年度、狭山市の各校では具体的にどのような取り組みが始まっているのでしょうか。
 学習指導要領の中では、ジャンルとして国際理解、情報、福祉、健康または、自然体験やボランティア活動などがあげられていますが、現状では主な内容は、どのようなジャンルがありますでしょうか。

 2)さて、全社会的な教育改革の大きな流れの中で、今回の変革は、これまでの文部省の標準的な施設、標準的な教育、標準的な教員養成を保証してきた方針からして、理念的にも学校のあり方を大きく変革するものといえます。これまで学科教育の標準化を図ってきた、学習指導要領の意義からしても、趣旨を新たにするものであります。
 このような変更は、教育現場からは、一時期多少のとまどいもあるように聞いていました。

 しかしながら、私は、今回の改革は、大変意義深いことと考えています。なぜなら、個性豊かな子供達を、正しく育てていくためには、まず学校自体が、独自性を生かし個性のある学校を目指していくことが大切と考えるからです。
 すなわち校長先生も、先生方も自らの得意分野を生かし、学校の地域性を掘り下げながら様々な取り組みを行い、更にその豊かな個性と創造性を認め遭う気風を教育環境の問題としてそれぞれの学校に培って行けてこそ、豊かな個性と創造性あふれる子供達を育てられると考えるところです。
 そのような大きな教育改革が、今日2年間と言うきわめて短期間に、各学校に求められているわけですから、市の教育行政としても、各校がより意欲的に取り組める環境作りが必要ではないでしょうか。
 狭山市としては現在情報の提供など、各校の取り組む体制作りにどのような支援が出来ているでしょうか。

 3)ところで、新しい「総合的な学習の時間」のカリキュラム作成について、各校に現状でどれくらいの経費がかかっているでしょうか。各学校と先生方が大変なご苦労をし、やりくりされている状況も聞いております。現状におけるいくつかの事例をお聞かせ願いたいと思います。

 4)一般的にも新しいものを創造するに当立っては人材と設備と資金が必要です。
 勿論、お金を掛けるだけが、良いことではなく、限られた予算の中で、もっとも有効なカリキュラムを作成する事もまた尊い事です。しかしながら当市に於いては、本年度、特に「総合的な学習の時間」のための予算付けがなされていません。現状では各校が先ほど申し上げた様に様々な形でご苦労をしやりくりされている様です。
 やはり、何の予算付けもないままに、まったく発想の事とする新たな教育カリキュラムを作ると言うことは、現場の先生方にとっては、無理難題と言わざるを得ません。
 より創造性あふれる、また狭山市らしい、あるいはそれぞれの学校らしいカリキュラムを作り上げていくためには来年度予算的措置が是非とも必要と考えます。
 例えば、秋田県の大曲市では通常の教育研究費とは別枠で、「総合的な学習の時間」試行事業費として、本年度予算化し、市内の各校が、未来の大曲市と言うテーマで取り組む一方で、各校の独自のカリキュラムに工夫を凝らしているそうです。更に詳しくお尋ねすると秋田県ではそのように予算化している市町村がほとんどと聞いております。他県他市ではすでに取り組んでいますが教育長のお考えをお聞かせいただきたいと考えます。

2回目
教育長、ご答弁ありがとうございました。
 さて、まづ「予算かをすすめる」、という明確なご答弁ありがとうございました。予算は私たち議会も交えて今後審議する問題でありますので、狭山市の方針として受け止めさせていただきます。また各校の工夫を凝らしたカリキュラムをご紹介いただき大変感銘いたしました。ところで1点目の質問のお答えですが、今回の総合的学習の時間の中では、一般に国際理解の分野で、小学校の英語教育が取り入れられているケースを耳にします。狭山市のジャンルをお聞きすると、福祉、自然環境、地域の職場、など比較的お金がかからないテーマになっているように見受けられます。
 小学校の英語教育の善し悪しは別といたしまして、やはりいかなる事がテーマといたしましてもそれを掘り下げていった場合、十分な予算が保証されていないところに、思い切ったカリキュラム作りはなし得ないのが現状ではないでしょうか。

 2点目の質問については、明確なお答えがありませんでした。私から申し上げることは、大変失礼ですが、市として、各校の取り組みに対する支援体制がほとんどないのが現状と聞いております。
 例えば、本年度各校が行った「総合的な学習の時間」に関する情報を、各校のホームページを作り相互交換出来る仕組みを作るとか、
 優れたカリキュラムに対して報奨制度を設けるとか、勿論お金の問題ではなく名誉の問題としてでも。
自治会、国際交流、商店街、まちづくり、文化活動など市民の活動に直接的に関わる部局を横断的に巻き込んで
全庁的な支援のメニュウを各課から提出を求めるとか、
やはり、市の教育行政の側も発想をかえて取り組んでいただきたいと考えます。
 多少大げさな事を申し上げているかもしれませんが、それくらい、今各学校の抱えている改革は重大な問題と申し上げたいし、また全市をあげて支援していく必要があるのではないかと言うことを問題定義いたしたいと思います。
 3つ目の質問についてもお答えがありませんでした。
現状の経費的状況です。
 ある市内学校の経費的実状を入手いたしましたのでご紹介いたします。
 1.2年生の生活科を含めた、全校の総合的学習の時間に係わる本年度の概算であります。
 文房具代9万円
 実験用材料費6万円
 生花代1万1千円
 写真代3万5千円
 講師謝礼5万円 合計で24万6千円掛かっているそうです。
 この額を、これまでと同じ予算内で何とか捻出し、しかも総合的な学習の時間のための当初予算が組まれていないために、緊急の場合立て替えも生じてしまうそうです。
 ホントにこれは大変な事だと思います。
是非とも、教育長だけでなく、全庁的にこの問題についてお考えいただきたく思います。最後に、来年度予算につきましては、必ず予算化される事を強く関係各位に要望いたしまして私の質問を終わります。
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